【仕事術】ロジカルシンキングで論理的な思考法を実践する方法とは。

『ロジカルシンキング』を習得すれば仕事効率が大幅にアップ!。

そしてロジカルに思考するクセを身に付けると、物事への取り組み方も大きく変わります。

本記事ではそんなロジカルシンキングの意義、仕事に役立つ習得方法を詳しく解説していきます。

 目次

ロジカルな思考法を知る

ロジカルシンキングとは

ロジカルシンキングは、logical thinkingという単語が表しているように、論理的な思考や分析の能力を指す言葉です。

それは、情報を収集し、整理し、分析して、合理的な結論や解決策を導くプロセスであるとも言えます。

そしてロジカルシンキングでは、主張や意見を根拠や論理的な推論に基づいて検証し、感情や個人的な偏見に左右されずに問題を考えます。

また、因果関係や論理的なつながりを明確にすることによって、複雑な問題を解決するための方法や手順を見つけることができる手法にもなりえます。

ロジカルシンキングは、クリティカルシンキングや問題解決能力の一部とも言えますが、特に論理的な思考のプロセスに焦点を当てています。

さて、そんなロジカルシンキングですが、その考え方をもう少し分かりやすく理解するためにクリティカルシンキングと対比させてみます。

ロジカルシンキングとクリティカルシンキング

まず、クリティカルシンキングは、主張や情報を批判的に評価する能力を強調するものです。

これは、主張や意見の根拠や信頼性を検証し、バイアスや論理の欠陥を特定することを意味するものと言えるでしょう。

そのためクリティカルシンキングは、情報の信頼性や正確性を評価するためのフィルターとして機能し、自己の考え方や意見をより合理的に形成するのに役立ちます。

一方、ロジカルシンキングは、論理的な思考や分析の能力を強調するもの。

それは情報を整理し、因果関係や論理的なつながりを明確にすることによって、問題の解決策を導くプロセスになります。

なのでロジカルシンキングは、主張や意見を論理的な推論に基づいて検証し、合理的な結論にたどり着くことを目指すことを意味します。

つまり、クリティカルシンキングは情報の評価と分析に重点を置き、ロジカルシンキングは問題解決や意思決定に焦点を当てています。両方のスキルは相互補完的であり、深い理解と合理的な思考を促進するものであるともいえます。

ビジネスで役立つロジカルシンキングスキル

ビジネスにおいて、ロジカルシンキングは重要なスキルであり、以下のように役立てることも出来ます。

□ 問題解決能力の向上:
ロジカルシンキングは、情報を分析し、因果関係や論理的なつながりを明確にすることで、問題解決の能力を高めます。ビジネスの課題や障害に対して、合理的かつ効果的な解決策を導くことができます。

□ 意思決定のサポート:
ロジカルシンキングは、感情や個人的な偏見に左右されず、客観的な情報に基づいて意思決定を行うのに役立ちます。データや事実に基づいた論理的な分析を通じて、意思決定プロセスを強化し、より正確な結果を得ることができます。

□ プロジェクト管理の効率化:
ロジカルシンキングは、タスクやプロジェクトの計画や実行においても役立ちます。プロセスを論理的なステップに分割し、目標を達成するための最適な方法を見つけることができます。また、リスクや障害を予測し、それに対する対策を立てる能力も高めます。

□ コミュニケーションの改善:
ロジカルシンキングは、論理的な思考プロセスを通じて、自分の意見や主張を明確かつ効果的に伝える能力を向上させます。また、他者の主張や議論を論理的に評価し、建設的なディスカッションを促進することができます。

こんな風にビジネス環境では、複雑な問題や意思決定が頻繁に発生します。

そしてロジカルシンキングによって、客観的な視点からの分析や解決策の提案が可能となり、組織の効率性や成果を向上させることができます。

ロジカルシンキングの具体的なやり方

ロジカルシンキングを簡単に実践する方法とは

ロジカルシンキングを鍛えて簡単に実践するためには、以下のステップに従って進めると良いでしょう。

□ 問題の明確化:
問題を具体的に定義し、その背景や影響を理解します。問題が何であるかを明確にすることで、解決策を見つけるための方向性を持つことができます。

□ 情報の収集:
問題に関連する情報を集めます。信頼性の高い情報源からデータや事実を収集し、必要な情報を整理します。複数の視点や意見を得ることも重要です。

□ 情報の分析:
収集した情報を分析し、主要な要素や関係性を特定します。因果関係やパターンを見つけ出し、問題の本質を把握します。論理的なつながりを追求しましょう。

□ 解決策の検討:
分析結果に基づいて、様々な解決策を考えます。それぞれの解決策の利点や欠点を評価し、可能な結果や影響を予測します。論理的な推論に基づいて選択肢を絞り込んでいきます。

□ 論理的な検証:
選択された解決策を論理的に検証します。それが問題を解決するために適切なステップや手段であるかを確認し、必要な修正や調整を行います。

□ 実行と評価:
最終的な解決策を実行し、結果を評価します。結果が目的に沿っているかどうかを確認し、必要に応じて修正や改善を行います。その過程で得られたフィードバックを次回の問題解決に活かしましょう。

以上のステップを継続的に実践することで、ロジカルシンキングスキルは徐々に向上していきます。問題解決や意思決定の際に、論理的な思考プロセスを意識して活用することが重要です。

ロジカルシンキングの種類

ロジカルシンキングには、いくつかの種類があります。それらをふまえておくと、論理的思考法に幅が出てきます。

そんなロジカルシンキングを分類すると下記の通りになります。

□ 演繹的思考:
演繹的思考は、一般的な原理や法則から具体的な結論を導く思考プロセスです。一般的な前提やルールを基に、特定の事実や条件が満たされる場合に結論が成り立つかを推論します。

□ 帰納的思考:
帰納的思考は、個々の具体的な事実や観察結果から一般的なパターンや法則を見つけ出す思考プロセスです。複数の事例やデータを分析し、共通の要素や関連性を抽出して、一般的な結論や法則を導きます。

□ 状況判断思考:
状況判断思考は、複雑な状況や情報を分析し、最適な判断や行動を選ぶ思考プロセスです。事実やデータだけでなく、文脈や状況に基づいて情報を評価し、適切な判断を下します。

□ 系統的思考:
系統的思考は、問題や課題を包括的に分析し、複数の要素や視点を考慮に入れて全体像を把握する思考プロセスです。因果関係や関連性を追求し、組織的なアプローチで問題解決や意思決定を行います。

これらのロジカルシンキングの種類は、問題解決や意思決定の場面で異なるアプローチや思考スキルを要求されることになります。

つまり適切なシナリオや状況に応じて、適切なロジカルシンキングの手法を選択することが重要ということも覚えておきましょう。

難しいロジカルシンキングは図解化で簡単に

ロジカルシンキングは図解化することでも効果を発揮します。

それらを実践するためには、以下のようなツールが有効です。

□ フローチャート:
フローチャートは、問題解決やプロセスの可視化に役立ちます。問題の要素や手順を図式化し、論理的なつながりを明確にします。問題解決の手順や意思決定のプロセスを示すことで、ロジカルシンキングを支援します。

□ マインドマップ:
マインドマップは、情報の整理や関係性の可視化に適しています。中心から放射状に伸びる枝やノードを使って、問題の要素や関連するアイデアを結びつけます。論理的な思考を促進し、新たな洞察や解決策を見つける手助けをします。

□ フィッシュボーンダイアグラム:
フィッシュボーンダイアグラムは、問題の原因とその関連要素を視覚的に表現します。中央の魚の背骨に問題を書き込み、その原因を分岐した枝に分類します。問題の多面的な要素と因果関係を明確にすることで、ロジカルシンキングを深めます。

□ ロジックツリー:
ロジックツリーは、主張や意見を論理的なステップで分析し、結論へと導くためのツールです。主張を根拠と論理的な推論によって展開し、因果関係や前提条件を明確にします。ロジックツリーを使うことで、論理的な思考のプロセスを可視化し、主張の妥当性を評価できます。

これらのツールを活用することで、ロジカルシンキングのプロセスを図解化し、論理的な思考を強化することができます。

問題解決や意思決定の際に、適切なツールを選んで活用しましょう。

ロジカルシンキングをもっと活かすために

ロジカルシンキングと反対の思考法

ロジカルシンキングがあれば、それと対をなす思考法もあります。これは思考法の優劣の問題ではなく、違った考え方や選択肢を増やす方法として知っておくと便利です。

そんなロジカルシンキングと反対の思考法として、以下のようなものがあります。

□ 直感的思考:
直感的思考は、直感や感情に基づいて判断や意思決定を行う思考法です。論理的な分析や根拠に基づく理性よりも、直感や経験に頼ります。直感的思考は素早い判断や創造的なアイデアの発想に役立つ場合もありますが、論理的な正当性や合理性に欠ける場合があります。

□ 創造的思考:
創造的思考は、新たなアイデアや視点を生み出すことに焦点を当てた思考法です。論理的な制約や結論に縛られず、自由な発想や非線形なアプローチを追求します。創造的思考は、新しい解決策やイノベーションの創出に重要ですが、論理的な妥当性や実行可能性を欠く場合もあります。

□ 感情的思考:
感情的思考は、感情や個人的な信念に基づいて判断や意思決定を行う思考法です。感情や主観的な要素が論理的な分析や客観的な評価を上回る場合があります。感情的思考は、情緒的な満足や個人的な価値観を重視する一方で、客観的な現実や合理性との整合性が問われることもあります。

これらの思考法は、ロジカルシンキングとは異なるアプローチや重視する要素を持っています。

特定の状況や目的によって、適切な思考法を使い分けることが重要です。

現場の営業でロジカルシンキングを有効活用

現場の営業職において、ロジカルシンキングを活用すると、以下のような顧客へのアプローチが可能です。ぜひ取り入れてみましょう。

□ Bedrock Principle(基本原則)の提示:
ロジカルシンキングを活用して、自社の商品やサービスの基本原則を明確に提示します。顧客に対して、なぜ自社の製品やサービスが他と異なるのか、それがどのように彼らのニーズや課題に対応しているのかを論理的に説明します。

□ データと統計の活用:
ロジカルシンキングはデータと統計を重視するため、顧客に対して信頼性のあるデータや統計情報を提供することができます。製品の効果や競合他社との比較データ、市場の動向などを論理的に提示し、顧客にとってのメリットやROI(投資対効果)を明確に伝えることができます。

□ 問題解決のアプローチ:
ロジカルシンキングは問題解決に重要なスキルです。顧客の課題やニーズを理解し、それに対して論理的な解決策を提案することができます。顧客との対話を通じて問題を分析し、根本的な原因を特定して解決策を導き出します。

□ プレゼンテーションの構築:
ロジカルシンキングを用いて、効果的なプレゼンテーションを構築することができます。論理的なフローと構造を持つプレゼンテーションを作成し、情報を整理して伝えることで、顧客にとってわかりやすく説得力のある提案を行うことができます。

以上のように、ロジカルシンキングを営業職に取り入れると、顧客とのコミュニケーションや提案の際に論理的なアプローチを用いることができます。

顧客にとって価値のある提案をするために、ロジカルシンキングを効果的に活用しましょう。

ロジカルシンキングをマスターして、仕事や転職活動へ活かしていこう。