4月末に向けてボラティリティの高まったマーケット。
年初来の騰落率もふまえて、各国の指数や為替相場を確認してみましょう。
☆投資にはリスクが伴います。余裕資金と自己責任で行いましょう。
○ ニューヨークダウは4.91%の下落
○ S&P500は8.8%の下落
○ NASDAQは13.26%の下落
◇ 4月の日経平均やTOPIXなど日本市場
○ 日経平均は3.5%の下落
○ TOPIXは2.4%の下落
○ 為替ドル円レートは8.2円の円安
◇ 4月の相場関連ニュース
○ 1月-3月決算発表について
○ 為替相場はどうなるか
4月のNYダウ、S&P500など米国市場
ニューヨークダウは4.91%の下落
ニューヨーク証券取引所、NASDAQ上場の30銘柄から構成されるダウ平均株価。2022年3月31日の終値34678.36ドルに対して、2022年4月29日の終値は32977.22ドルとなり、2022年4月度の騰落率は4.91%の下落となりました。
年初来からの騰落率は9.25%の下落となります。
騰落率算出にはDJIを参考に計算しました。
DJI指数チャートより
出典:TradingView.DJIチャート.TradingView
2022年3月度の月間騰落率は上昇に転じたダウジョーンズ工業平均株価でしたが、4月度の騰落率は下落でトレンドを終えています。
なお相場の振り返りのために、先月の各インデックスのパフォーマンスについてまとめた記事も添付しておきます。
興味のある方はぜひご覧ください。
S&P500は8.8%の下落
ニューヨーク証券取引所やNASDAQへ上場している代表500社から構成されるS&P500。2022年3月31日の終値4530.42ドルに対して、2022年4月29日の終値は4131.92ドルとなり、2022年4月度の騰落率は8.8%下落となりました。
年初来の騰落率は13.31%の下落となります。
騰落率算出にはSPXを参考に計算しました。
SPXチャートより
出典:TradingView.SPXチャート.TradingView
ダウジョーンズ工業平均株価より-8.8%と下落の大きかったS&P500。年初来騰落率も13.31%の下落と最安値を更新しています。
NASDAQは13.26%の下落
電子株式市場のNASDAQ。2022年3月31日の終値14220.52ドルに対して、2022年4月29日の終値は12334.64ドルとなり、2022年4月度の騰落率は13.26%の下落となりました。
年初来の騰落率は21.16%の下落となります。
騰落率算出にはIXICを参考に計算しました。
IXICチャートより
出典:TradingView.IXICチャート.TradingView
2022年4月で-13.26%と最も下落の大きかった米国指数ナスダック。こちらもS&P500同様に年初来騰落率は-21.16%と最安値を更新しています。
4月の日経平均やTOPIXなど日本市場
日経平均は3.5%の下落
日本の株式市場を代表する225銘柄で構成される日経平均株価。2022年3月31日の終値は27821.36円に対して、2022年4月28日の終値は26847.68円となり、2022年4月度の騰落率は3.5%の下落で終えました。
年初来の騰落率は6.75%の下落になります。
騰落率算出にはNI225を参考に計算しました。
NI225チャートより
出典:TradingView.NI225チャート.TradingView
下落はしたものの、米国主要指数と比較すると下落率の低かった2022年4月度の日経平均株価。連休を挟んだ5月の相場の方向性に注目が集まります。
TOPIXは2.4%の下落
東京証券取引所の全銘柄で構成されるTOPIX。2022年3月31日の終値1946.4円に対して、2022年4月28日の終値は1899.62円となり、2022年4月度の騰落率は2.4%下落で終えました。
年初来の騰落率は4.65%の下落となります。
騰落率算出にはTOPIXを参考に計算しました。
TOPIXチャートより
出典:TradingView.TOPIX指数チャート.TradingView
今回比較した米国指数や日経平均と比較しても、最も下落率の低かったのが2022年4月度のTOPIX。米国株指数と日本株指数ではボラティリティに違いが出る結果となりました。
為替ドル円レートは8.2円の円安
為替相場におけるドル円レートについて着目すると、2022年3月31日の終値は121.653円に対して、2022年4月29日の終値は129.854円となり、2022年4月度のドル円レートは8.2円の円安で終えました。
年初来では14.76円の円安となりました。
騰落率算出にはUSDJPYを参考に計算しました。
USDJPYチャートより
出典:TradingView.USDJPY指数チャート.TradingView
2022年3月度に6.7円ほど円安方向へ進んだのに引き続き、4月度においても更に8.2円の円安とドル高円安方向へ進む結果となりました。
4月の相場関連ニュース
1月-3月決算発表について
ナスダックを中心に下落の目立った2022年4月度のマーケット。ひとつの理由は2022年1月-3月の決算発表にあるかもしれません。
特にNASDAQ100でも大きなウェイトを占めるamazonは、決算発表後の4月29日には14.05%の下落。
また『FANG』の一社を担うNetflix。こちらも決算発表後の4月20に35.12%の下落を記録しました。
どちらも予想を下回った決算発表となったことが、株価下落の要因のひとつと考えられています。2022年4月度のナスダックが奮わなかったのは、こういった決算発表に起因したとも考えられています。
なお米国株の決算発表日、予想epsの調べ方については過去記事でも紹介しています。よければ参考にしてみてください。
【米国株投資家のための決算日やEPS検索に役立つサイトを解説。】
為替相場はどうなるか
米国株投資家なら気になるのが為替相場。年初来より米国株指数が奮わない状況が続いているものの、円安の影響で含み損が相殺されている方も多いかもしれません。
為替に関して筆者が気にしているのは日米金利差。
日本は相変わらず利上げの無い状況が続いていますが、アメリカではFOMC毎の利上げなどが示唆されています。
国家間での金利差が生ずると、たとえばFX取引などではスワップポイントが発生します。そして金利の高い通貨の買いポジションだとこのスワップポイントが受けられる可能性があります。
そのため今回の円安は、利上げ方向へと舵を切ったアメリカが金利差の面で優位に立ち、ドル高円安方向が続いているのではないかと考えたりしてます。
今後のFOMCでの利上げ動向、そして為替相場がどうなるのか注目していきましょう。
大きな下落となった2022年4月度の米国株指数。5月FOMC後の相場の動きは要チェックです。