6月半ばのFOMCで0.75%の利上げを織り込んだマーケット。
そんなマーケットの2022年6月の米国株指数、日経平均の月間騰落率など確認していきましょう。
☆投資にはリスクが伴います。余裕資金と自己責任の範囲内で検討しましょう。
○ ニューヨークダウは6.71%の下落
○ S&P500は8.39%の下落
○ NASDAQは8.71%の下落
◇ 6月の日経平均やTOPIXなど日本市場
○ 日経平均は3.25%の下落
○ TOPIXは2.19%の下落
○ 為替ドル円レートは7.05円の円安
◇ 6月の相場関連ニュース
○ FRBの0.75%利上げは27年ぶり
○ インフレと景気
6月のNYダウ、S&P500など米国市場
ニューヨークダウは6.71%の下落
ニューヨーク証券取引所、NASDAQ上場の30銘柄から構成されるダウ平均株価。2022年5月31日の終値32990.13ドルに対して、2022年6月30日の終値は30775.44ドルとなり、2022年6月度の騰落率は6.71%の下落となりました。
年初来からの騰落率は15.31%の下落となります。
騰落率算出にはDJIを参考に計算しました。
DJI指数チャートより
出典:TradingView.DJIチャート.TradingView
先月はややプラスで終えたニューヨークダウ平均株価。2022年6月度は一転大幅下落となり、年初来騰落率は今年の最安値を更新しています。
なお相場の振り返りのために、先月の各インデックスのパフォーマンスについてまとめた記事も添付しておきます。
興味のある方はぜひご覧ください。
S&P500は8.39%の下落
ニューヨーク証券取引所やNASDAQへ上場している代表500社から構成されるS&P500。2022年5月31日の終値4132.16ドルに対して、2022年6月30日の終値は4132.16ドルとなり、2022年6月度の騰落率は8.39%下落となりました。
年初来の騰落率は20.58%の下落となります。
騰落率算出にはSPXを参考に計算しました。
SPXチャートより
出典:TradingView.SPXチャート.TradingView
月間騰落率が-8.39%と、ダウよりもっと下落率の高かったS&P500。
ちなみに2022年上半期の下落率は、過去50年をみても歴史的な下落率とのこと。下半期で株価を戻してくるのか、ベアマーケットが続くのか注目が集まっています。
NASDAQは8.71%の下落
電子株式市場のNASDAQ。2022年5月31日の終値12081.39ドルに対して、2022年6月30日の終値は11028.74ドルとなり、2022年6月度の騰落率は8.71%の下落となりました。
年初来の騰落率は29.51%の下落となります。
騰落率算出にはIXICを参考に計算しました。
IXICチャートより
出典:TradingView.IXICチャート.TradingView
月間騰落率、年初来騰落率共に最も下落の大きかったのがナスダック。ハイテク株、グロース株は苦しい地合いが続きます。
なおハイテクグロース株の益利回りや、米国債利回りの比較方法などについて過去記事でまとめてみました。よければ確認してみてください。
6月の日経平均やTOPIXなど日本市場
日経平均は3.25%の下落
日本の株式市場を代表する225銘柄で構成される日経平均株価。2022年5月31日の終値27279.73円に対して、2022年6月30日の終値は26392.82円となり、2022年6月度の騰落率は3.25%の下落で終えました。
年初来の騰落率は8.33%の下落になります。
騰落率算出にはNI225を参考に計算しました。
NI225チャートより
出典:TradingView.NI225チャート.TradingView
5月度はプラスで終えた日経平均も、6月は一転マイナスで終えた日経平均。
米国株指数と比較すると、下落にしても踏みとどまっている印象です。
踏みとどまっている理由について考えてみましたが、円安が進んでいる状況にあり、ドル建て資産を保有している国の人々からみると日本株は割安で買われているのかもしれません。
TOPIXは2.19%の下落
東京証券取引所の時価総額や流動性の高い大型株銘柄で構成されるTOPIX。2022年5月31日の終値1912.67円に対して、2022年6月30日の終値は1870.82円となり、2022年6月度の騰落率は2.19%下落で終えました。
年初来の騰落率は6.10%の下落となります。
騰落率算出にはTOPIXを参考に計算しました。
TOPIXチャートより
出典:TradingView.TOPIX指数チャート.TradingView
米国株、日本株ともに下落地合いが続く2022年ですが、相変わらず下落率が一番低いのがTOPIX。
同じ日本株でも日経平均とパフォーマンスに差が出ています。
為替ドル円レートは7.05円の円安
為替相場におけるドル円レートについて着目すると、2022年5月31日の終値128.609円に対して、2022年6月30日の終値は135.655円となり、2022年6月度のドル円レートは7.05円の円安で終えました。
年初来では20.57円の円安となりました。
騰落率算出にはUSDJPYを参考に計算しました。
USDJPYチャートより
出典:TradingView.USDJPY指数チャート.TradingView
5月度は円高で終えたドル円為替相場でしたが、6月度は大きく円安へと反転しました。
利上げのない日本と利上げしているアメリカとでFFレートに差異が出ていますが、そんな影響も相まってどこまで円安が進むのか注目です。
6月の相場関連ニュース
FRBの0.75%利上げは27年ぶり
2022年6月開催のFOMCで0.75%の利上げが決定。
0.75%の利上げはマーケット参加者の多くに予想されていたものの、一気に0.75%の利上げというのは27年ぶりであり、やはり大きな衝撃がありました。
利上げの影響か、米国債10年モノの利回りが3.475%と年初来最高値を付け、長期金利も底上げされているのが散見されます。
米国債利回りに魅力が出てくると、株式の益利回りとの比較により、株式の買い圧力が芳しくない状況も考えれます。
7月のFOMCの利上げにより、マーケットがどう動いていくのか注目していきましょう。
インフレと景気
もうひとつ相場を評価していくうえで外せないのが「インフレーション」
6月度のCPIも8%を超えてきており、まだまだ物価高の続くアメリカ。
住宅価格に食品、ガソリン代などインフレーションは市民生活へ影響を与えており、購買意欲を減らしたり、必需品も適当数買えない状況が発生する可能性もあります。
そうなると企業収益にももちろん影響があります。売上が落ちて収益が減るところもあれば、原油高の影響を価格へ転嫁して儲かっている企業もあります。
いずれにせよCPIなども着目して、アメリカの生活状況や景気などを評価していくことも、投資では重要なファクターになります。
苦しい地合いの続くマーケット。景気など経済指標もふまえて、相場の推移をしっかり確認していこう。