四半期決算発表、GDPなどを織り込んだ7月マーケット。
そんなマーケットの2022年7月の日米株価指数、為替について月間騰落率などを見ていきましょう。
☆投資にはリスクが伴います。余裕資金と自己責任の範囲内で検討しましょう。
○ ニューヨークダウは6.73%の上昇
○ S&P500は9.11%の上昇
○ NASDAQは12.37%の上昇
◇ 7月の日経平均やTOPIXなど日本市場
○ 日経平均は5.34%の上昇
○ TOPIXは3.71%上昇
○ 為替ドル円レートは2.457円の円高
◇ 7月の相場関連ニュース
○ アメリカGDP2期連続のマイナス成長
○ 消費者物価指数と金利政策
NYダウ、S&P500など米国市場
ニューヨークダウは6.73%の上昇
ニューヨーク証券取引所、NASDAQ上場の30銘柄から構成されるダウ平均株価。2022年6月30日の終値30775.44ドルに対して、2022年7月29日の終値は32845.14ドルとなり、2022年7月度の騰落率は6.73%の上昇となりました。
年初来からの騰落率は9.61%の下落となります。
騰落率算出にはDJIを参考に計算しました。
DJI指数チャートより
出典:TradingView.DJIチャート.TradingView
6月の月間騰落率が-6.71%のニューヨークダウ工業平均株価でしたが、今月は6.73%と前月下落分をおおむね戻す形となりました。
なお相場の振り返りのために、先月の各インデックスのパフォーマンスについてまとめた記事も添付しておきます。
興味のある方はぜひご覧ください。
S&P500は9.11%の上昇
ニューヨーク証券取引所やNASDAQへ上場している代表500社から構成されるS&P500。2022年6月30日の終値4132.16ドルに対して、2022年7月29日の終値は4130.289ドルとなり、2022年7月度の騰落率は9.11%上昇となりました。
年初来の騰落率は13.34%の下落となります。
騰落率算出にはSPXを参考に計算しました。
SPXチャートより
出典:TradingView.SPXチャート.TradingView
9.11%上昇とダウよりパフォーマンスの良かったS&P500。
6月騰落率の-8.39%を超えて、株価を戻す形となりました。
NASDAQは12.37%の上昇
電子株式市場のNASDAQ。2022年6月30日の終値11028.74ドルに対して、2022年7月29日の終値は12390.69ドルとなり、2022年7月度の騰落率は12.37%の上昇となりました。
年初来の騰落率は20.80%の下落となります。
騰落率算出にはIXICを参考に計算しました。
IXICチャートより
出典:TradingView.IXICチャート.TradingView
アメリカ株式指数において、ダウやS&P500と比較して7月最も上昇率が高かったのがナスダック。
6月騰落率は-8.71%でしたが、7月騰落率は12.37%上昇と大きく株価が回復しました。
7月の日経平均やTOPIXなど日本市場
日経平均は5.34%の上昇
日本の株式市場を代表する225銘柄で構成される日経平均株価。2022年6月30日の終値26392.82円に対して、2022年7月29日の終値は27801.57円となり、2022年7月度の騰落率は5.34%の上昇で終えました。
年初来の騰落率は3.44%の下落になります。
騰落率算出にはNI225を参考に計算しました。
NI225チャートより
出典:TradingView.NI225チャート.TradingView
米国株指数と共に7月は回復を見せた日経平均株価。
年初来騰落率も3.44%下落程度にまで、株価を戻してきました。
TOPIXは3.71%上昇
東京証券取引所の時価総額や流動性の高い大型株銘柄で構成されるTOPIX。2022年6月30日の終値1870.82円に対して、2022年7月29日の終値は1940.31円となり、2022年7月度の騰落率は3.71%上昇で終えました。
年初来の騰落率は2.61%の下落となります。
騰落率算出にはTOPIXを参考に計算しました。
TOPIXチャートより
出典:TradingView.TOPIX指数チャート.TradingView
日経平均ほどではないものの、7月は3.71%上昇のパフォーマンスを見せたTOPIX。
年初来騰落率も-2.61%の株価まで戻してきており、他指数と比較すると堅調な動きを見せています。
為替ドル円レートは2.457円の円高
為替相場におけるドル円レートについて着目すると、2022年6月30日の終値135.655円に対して、2022年7月29日の終値は133.198円となり、2022年7月度のドル円レートは2.457円の円高で終えました。
年初来では18.108円の円安となりました。
騰落率算出にはUSDJPYを参考に計算しました。
USDJPYチャートより
出典:TradingView.USDJPY指数チャート.TradingView
6月度は7.05円安へと進んだドル円レートですが、7月は2.457円高へと少し戻す展開となりました。
特に四半期GDP発表後に円高方向へ顕著に進んだのが特徴的でした。
今日はそんなGDP発表後のマーケットの動きについて振り返ってみます。
7月の相場関連ニュース
アメリカGDP2期連続のマイナス成長
7月下旬の経済指標として注目されていたのものにアメリカGDPがあります。
予想はプラス0.5%でしたが、結果としてマイナス0.9%となり、今年度は2期連続でアメリカGDPはマイナス成長となりました。
2期連続でマイナス成長ということで『リセッション』なる言葉も飛び交いましたが、ふたを開けてみれば7月のマーケットはプラスで終えています。
そんなマーケットの反応の理由としては、ひとつは既にGDPマイナスを織り込んでいたということ。もうひとつは四半期決算が予想ほど悪くなかったので、そちらを理由に相場が上がっていったのかもしれません。
いずれにせよ大きい経済指標、そして企業業績の双方を鑑みて、今回は業績でマーケットが動いたように自身は認識しました。
消費者物価指数と金利政策
7月に発表された6月度アメリカ消費者物価指数(前年同月比)は、予想8.8%に対して結果9.1%であり、引き続きインフレ懸念を示唆する結果となりました。
いっぽう7月下旬に開催されたFOMCでは、金利政策として0.75%の利上げが発表され、市場関係者のおおむねの予想通りの利上げ発表となりました。
米国債長期金利について確認すると、6月の10年債イールド最高値3.475%をつけたのに対して、7月は2.654%までイールドが下がり、10年債が買われている状況が見受けられました。
また2年債と10年債の逆イールドが続いているのも気になるところです。
今後も株価パフォーマンス以外にも、これら経済指標や債券などにも注目していきたいと思います。
7月度は回復を見せた米国指数や日経平均株価。今後もマーケットの転換点などを注視していきましょう。