投資家は要注目。年に一度開催される『ジャクソンホール会議』。
株価や為替などへどのような影響があるのかについて考えてみましょう。
☆投資にはリスクが伴います。しっかり情報収集して自己責任で行いましょう。
○ 毎年8月開催ジャクソンホール会合
○ ジャクソンホール会議参加メンバー
○ 投資家は会議の発言に注目している
◇ ジャクソンホール会議の歴史
○ 2010年以降示唆されたこと
○ 過去のマーケットの反応
○ 米国株の評価
◇ ジャクソンホール会議に備える
○ テーパリングと利上げへ注目
○ 自身のポジションを検討しておこう
ジャクソンホール会議とは
毎年8月開催ジャクソンホール会合
ジャクソンホール会議は毎年8月下旬頃に開催される、世界的な経済のシンポジウムです。ジャクソンホール会合とも言われます。
ちなみにジャクソンホールは、アメリカのワイオミング州ジャクソン市に存在します。その自然豊かなジャクソン市の谷に位置する場所を『ジャクソンホール』を呼んでいるようです。
なお、そのジャクソンホールにはカンザスシティ連邦準備銀行が存在していて、そこがシンポジウムの開催地となります。
連邦準備銀行とは、連邦準備理事会FRBと共に金融政策などを決定する組織になります。
ジャクソンホール会議参加メンバー
ジャクソンホール会議参加メンバーは連邦準備理事会FRBの議長、各国中央銀行の総裁、経済学者などが出席します。
日本では日本銀行の黒田総裁も参加されているようです。
ちなみに去年は世界の状況をふまえ、オンライン形式での会議となったようです。今年に関しては対面形式でのジャクソンホール会議を開催予定となっています。
経済のスシャリスト同士の議論や講演に注目が集まります。
投資家は会議の発言に注目している
開催時期に合わせて、個人投資家も機関投資家も会議の発言に耳をとがらせています。
特に米国株やドルで、世界経済に多大な影響を与えているアメリカ。それだけに連邦準備理事会FRB議長の発言を注視しています。
ちなみに現在の連邦準備理事会FRBの議長は、第16代議長としてジェローム・パウエル氏が2018年2月より就任されています。
就任から3年半経過した同士ですが、経済そして金融の舵取り役として、どのような発言が出るのか注目が集まります。
ジャクソンホール会議の歴史
2010年以降示唆されたこと
2010年以降では各国中央銀行総裁により、下記のようながことが示唆されました。
□ 2010年 連邦準備理事会FRB総裁バーナンキ氏が量的緩和政策を示唆
□ 2014年 欧州中央銀行総裁ドラギ氏が金融緩和政策を示唆
□ 2016年 連邦準備理事会FRB総裁イエレン氏が利上げを示唆
このように2010年代において様々な金融政策が示唆されたことが見て取れます。
そのためマーケット参加者は、それら発言へ耳を傾けながら、自身のポジション取りを考慮しています。
過去のマーケットの反応
それでは実際に各総裁の示唆を受けて、過去のマーケットはどのように反応したのかを確認してみましょう。
今回は、2010年の連邦準備理事会FRB総裁バーナンキ氏の量的緩和政策に関する示唆の後のマーケットについて見ていきます。
同氏の発言の後、80円台後半から5円ほど円高が進むことになりました。
もちろんジャクソンホール会議のみの影響ではありませんが、金融政策に関する示唆により為替相場などへ変化をもたらした可能性があります。
米国株の評価
自身も投資している米国株ですが、為替の影響も少なからず受けることとなります。
たとえば円貨決済で同一銘柄を同一の株価で買うとしても、円高が進めば割安で買えるのに対して、円安が進めば割高で買うこととなります。
前述したように5円も円高が進もうものなら、円貨決済ドル円100円換算だと5%ほど米国株を割安で買えるのに対して、円貨決済で売る場合は5%ほど利益が減ってしまいます。
日本から米国株投資をしている方は、ジャクソンホール会議の示唆から為替がどう動くかについても考慮しておきましょう。
ジャクソンホール会議に備える
テーパリングと利上げへ注目
各国総裁は消費者物価指数cpiや雇用統計など、各経済指標を注視しつつ金融政策に向けて準備しています。
最近ではcpiの伸びもあり、テーパリングを実施してマーケットからの債権買い入れを減らすのか、金利を上げて引き締めていくのかについて注目が集まっています。
消費者物価指数cpiやテーパリングに関しては過去記事でも紹介しています。
経済指標や金融政策など、ジャクソンホール会議に向けて確認しておきましょう。
自身のポジションを検討しておこう
ジャクソンホール会議後のマーケットの反応に関しては、蓋を開けてみないと分からないところ。
ですが8月下旬の会議後のマーケットの動きへ適応できるように、自身のポジション取りについて考えておきましょう。
どれくらいの値動きに耐えられるか、ヘッジをするのかなど、自身の戦略に合った準備をしておくのが大切です。