転職で知っておくべきジョブ型雇用とメンバーシップ雇用とは

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最近よくニュースで見かける『ジョブ型雇用制度』。

ジョブ型雇用制度とは職務に注目した採用制度であり、旧来の雇用制度と違ったメリットが存在します。

転職を考えている方は、ぜひ本記事でジョブ型雇用制度の理解に役立ててみてください。

目次

ジョブ型人事制度を知る

ジョブ型雇用制度とは

最近ニュースでもよく耳にするようになった『ジョブ型雇用制度』。

ジョブ型雇用制度とはその名の通りjob =『職務』を明確にして採用する制度です。

職務を明確化して採用するために、ジョブ型雇用制度では『ジョブディスクリプション』という職務記述書を交わして採用するところもあります。

ちなみに日本ではジョブ型の採用制度を取る企業も増えてきましたが、欧米では一般的な雇用制度となっています。

そんな職務を明確にした働き方であるジョブ型雇用制度ですが、どんなメリットがあるのでしょうか。

まずはその特徴について確認してみましょう。

ジョブ型雇用制度の特徴

『ジョブ型雇用制度とは何か』を分かりやすく説明するために、特徴をリストアップしてみました。

◇ ジョブ型採用制度の特徴

採用方法   :必要な職務に応じて採用枠がある
賃金報酬   :職務給
昇進昇格   :実績重視
人材流動性  :高め
雇用の保障  :弱め

簡潔にジョブ型雇用の特徴を挙げるとこんな感じ。

人材の流動性が高めとあるのは、職務に関するスキルがあれば転職しやすいといった特徴になります。

その反面、ジョブ型採用制度の本場アメリカにおいてはこの雇用形態において雇用の保障は弱め。企業内部において該当職務が不要となれば解雇になることもあります。

ただし日本は解雇規制も強く、欧米と同様に考えれるものでもないことを覚えておきましょう。

ジョブ型と比較されるメンバーシップ型とは

さて今度はジョブ型採用制度を比較される『メンバーシップ型雇用』について、わかりやすく説明していきます。

メンバーシップ型雇用とは、ここ数十年続いてきた日本の伝統的な採用方法のひとつ。特徴を列挙すると下記の通り。

◇ メンバーシップ型採用

採用方法   :新卒一括採用
賃金報酬   :職務給
昇進昇格   :勤続年数や年齢を考慮
人材流動性  :低め
雇用の保障  :高め

といったことが挙げられます。

各項目を見てもジョブ型の人事制度と逆になっています。

この日本における伝統的な採用制度『メンバーシップ型雇用』に変わり、なぜ『ジョブ型雇用制度』に焦点が当てられるようになったのか。

その背景についても見ていきましょう。

ジョブ型とメンバーシップ型雇用それぞれのメリット

ジョブ型雇用のメリット

前述したようにジョブ型雇用制度の労働者側のメリットとして、『職務に応じた働き方ができる』、『転職しやすい』といった特徴が挙げられます。

そのほか企業側にも

① 専門性を高める
② 国際競争力を上げる
③ テレワークを導入しやすい

といったメリットがあります。

社会から必要とされる技術の進歩が激しい昨今ですが、最新の技術を持った労働者をジョブ型採用することで、企業の『専門性を高める』ことが出来ます。

また専門性を高めることが出来れば、企業の強みを上げて特定分野でのシェア獲得にもつながり、それは『国際競争力を上げる』ことにもなります。

そして働き方が多様になった昨今、特に専門性のあるIT技術を持った労働者をジョブ型雇用できれば、『テレワーク』といった働き方を提供することが出来ます。

ちなみにジョブ型雇用制度の導入事例として、日立製作所の事例が経済産業省の資料にて取り上げられていました。

出典:経済産業省 日立の事業変革とグローバル人材戦略

自身も読んでみて参考になったので、興味のある方はぜご覧ください。

さてジョブ型雇用制度のメリットを挙げてみましたが、今度は比較としてメンバーシップ型雇用のメリットにも注目してみましょう。

メンバーシップ型雇用のメリット

メンバーシップ型雇用制度における労働者側のメリットとして『雇用保障が強い』、『勤続年数を評価される』といった特徴があります。

いっぽう企業側のメリットとして

① 人材の流出を防ぎやすい
② ゼネラリストを育てやすい
③ 企業の都合による異動がしやすい

といったことが挙げられます。

メンバーシップ型の人事制度では雇用保障が厚く、勤続年数が評価されるため、労働者は転職するより残ることのメリットが大きくなり、結果『人材の流出を防ぎやすい』といったメリットにつながります。

また新卒一括採用として総合職として雇入れれば、営業や総務、広報など多岐にわたる職種を経験して管理者へと育てる、『ゼネラリスト』の育成環境が作りやすいのもメンバーシップ型のメリットです。

そして職務を限定しての雇い入れではないため、『会社都合による異動がしやすい』といったメリットもあります。

ジョブ型人事制度から働き方を考える機会に

結論から言えば『ジョブ型雇用制度』そして『メンバーシップ型雇用制度』にはそれぞれ一長一短があります。

大切なのは『労働者』と『雇用者』それぞれが働き方を考える機会にすること。

労働者側には『職務でスキルアップしてより良い条件の転職につなげたい』という方がいれば、『在職している企業で長く勤めあげたい』といった方もいます。

また雇用者側でも『最新の技術を持つ専門職で構成された組織を作りたい』という組織があれば、『新卒採用で育てたゼネラリストで組織を構成したい』といった組織もあります。

いずれにせよジョブ型採用制度、メンバーシップ型採用制度の考え方でどちらが自身、自社へ向いているかを考えていくことがこれからも要求されます。

最後にこれからの『転職』について必要な考え方、スキルを提示しておきます。

これからの転職活動に必要なこと

リスキリングによるキャリアアップ

これからの転職に必須なのが『リスキリング』。

リスキリングとは『再教育』という意味であり、新たなスキルを身に付けて価値ある人材へと自身を変容させる大切な要素です。

そんなリスキリングですが、最近では企業内で導入したり、特定の企業により無償で教育ツールを提供してくれるなど、学ぶ機会が増えてきました。

リスキリングに関しての詳細は過去記事でも紹介しています。

興味のある方はぜひご覧ください。

転職でも大切なリスキリング教育とは。企業導入事例から解説。

転職面接突破のためのアピール方法

もうひとつ転職のために必要なのが『面接対策』。

せっかくリスキリングなどで専門性を高めても、面接で上手くアピールできなければ、納得いく転職にはなかなかつながりません。

面接ではとりわけ趣味、特技など自身の長所をうまく簡潔に述べていく必要があります。

そんな趣味や特技を面接で上手く伝える方法について、過去記事では詳細に解説しています。

転職準備をされている方はぜひご覧ください。

就活の面接対策は幅広く対応を。趣味や特技のアピール方法を解説。

最近よく聞くジョブ型雇用制度などを理解して、転職の成功へつなげよう。

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