下落相場の投資メンタルを支える考え方について解説します。

下落相場の投資メンタルを支える考え方について解説します。
       

米国株指数投資家のみなさまが痛感している2022年初来からの下落相場。通称『ベアマーケット』とも言います。

今日の記事ではそんな下落相場で投資メンタルを保つ考え方について紹介していきます。

☆ 投資にはリスクが存在します。余裕資金と自己責任の範囲内で検討しましょう。

 目次

下落相場について知る

ベアマーケットとは

株価がなかなか上昇せず、弱気な相場を下落相場と言います。

米国マーケットではそんな下落相場を『ベアマーケット』と表現することがあります。

ベアマーケットのベアとは、ベア=bearで動物の熊を表します。

熊は攻撃するときに前足を振り下ろします。そんな振り下ろした前足を株価に見立てて、下落相場をベアマーケットと表現するようです。

投資ニュースなどでベアマーケットといった表現が出てくることもあるので覚えておきましょう。

下落相場と期間設定

ではここで2022年最高値をつけた1月3日から、執筆時の3月20日までのS&P500の日足チャートを確認してみましょう。

sp500の2022年1月から3月トレンド

出典:TradingView.SPXチャート.TradingView

チャートでは高値と安値でそれぞれラインを引いています。

3月15日から4連騰するまでは、青い曲線で示された25日移動平均線あたりをレジスタンスラインとして下落が継続していました。

ここ数か月の株価を見ると下落相場といった判定が考えられます。

ですが米国株指数S&P500は長期目線で見ると上昇してきた経緯があります。下落相場もどこからどこまでの期間か、といった点で判定に差異が出ることも覚えておきましょう。

上記のようなチャートを確認できるトレーディングビューについては過去記事で紹介してます。よければ御覧ください。

【米国株リアルタイム取引ならトレーディングビューの使い方を覚えよう】

テクニカル的に下落相場を見る

今度は50日移動平均線を描画したS&P500日足チャートを確認してみましょう。

sp500の2022年トレンド50日移動平均線

出典:TradingView.SPXチャート.TradingView

期間設定は先程と同じですが、2022年3月18日の相場を終えて、50日移動平均線を少し上抜けたところです。

こんな感じでベアマーケットもトレンドは変化しています。

いつまで下落相場は続くのか、トレンドの転換点はどこかというのを探すためにもテクニカル分析も検討してみましょう。

なお移動平均線の考え方、描き方は過去記事でも紹介しています。よければ御覧ください。

【株式投資でよく使われる移動平均線の計算式や使い方とは。】

下落相場の投資法

ポートフォリオを組み直す

ランダムウォークで上下する株価ですが、下落が続くとメンタル的にツラくなってきます。投資メンタルを保つためには、資産を守るための考え方も身に付けておく必要があります。

まずひとつにはポートフォリオを組み直すこと。

2021年の金融緩和での相場で株価の値上がりを期待し、資産の内訳で株式を大きく組み入れてしまって人も多かったかもしれません。

ですが株価に下落、暴落はつきもの。生活費や買い増し資金のためにも、現金は残しておく必要があります。

どうしても下落相場に耐えられない人は、現金比率を増やしてメタンルを保つのもひとつの手かもしれません。

下落相場のドルコスト平均法

ドルコスト平均法は一定の買い付け金額で、株価が大きく下がったとこで大きく買い、株価が上がったところでは少なく買うといった投資法です。

下落場面で大きく買うので、株価が値上がりしたときには大きく買った部分の恩恵が受けられます。

またドルコスト平均法では高値掴みを避けて投資を継続することが出来ます。

長期投資で上昇の見込める銘柄であれば、時間分散を利用した下落相場でのドルコスト平均法を継続してみても良いかもしれません。

なおドルコスト平均法については過去記事でも解説しています。よければ御覧ください。

【株式投資の買い方のひとつ、ドルコスト平均法のやり方とは。】

下落相場で割安な買い銘柄を探す

ドルコスト平均法と考え方は似ていますが、下落相場で割安となっている銘柄が見つかったりします。

perなどファンダメンタルズ分析で割高感のあった銘柄が、下落相場の地合いと相まって売られ続けることもなくはありません。

また同じ下落相場でも中央銀行の金利利上げの影響を受けやすいもの、地政学的リスクに影響を受けやすいもの様々です。

割安となっている銘柄があれば即買いかというとそうではありませんが、以前から狙っていた銘柄などあれば買うチャンスとも言えるかもしれません。

下落相場の今後を考える

弱気相場と強気相場

下落相場は別名『弱気相場』とも言われています。

弱気相場では少し値上がりしても、すぐに下落して下落トレンドを形成していきます。

ですが弱気相場もいつまでは続きません。相場は景気や金融政策によってトレンドは変換します。

たとえば2021年の米国マーケットを振り返ると、金融緩和の恩恵もあり指数は上昇を続けた強気相場であったとも言えるかもしれません。

そんな感じで相場は弱気相場、強気相場へと変化し続けていることも覚えておきましょう。

投資は長期目線を大切に

自身は長期目線での投資を大切にしています。

下落相場を体験してみると分かりますが、空売りなどをしない限りどうしても勝てない地合いがあります。

ですが長期目線に立つと下落相場は、振り返ると買いの機会であることもしばしば。

なかなか株価の上がらない雌伏の時期もあれば、株価上昇の見込める雄飛の時期もあります。

下落相場で投資メンタルを保って継続するためにも、投資はマラソンのイメージでやっていくのも良いかもしれません。

下落相場を理解して、投資メンタルを保つ方法を身に付けよう。