米国株オプション状況を確認できるマーケットカメレオンを解説。

米国株オプション状況を確認できるマーケットカメレオンを解説。
       

米国株投資のマーケット状況を推し量る目安のひとつ【オプション取引状況】。

今日の記事ではそんなオプション取引の概要、各投資家のポジション状況を調べる方法を解説します。

☆ 投資にはリスクが存在します。余裕資金と自己責任の範囲内で検討しましょう。

目次

オプション取引とは

コールオプション

まずはオプション取引について理解するために簡単に説明します。

コールオプションの概要は下図の通りです。

コールオプションの買いの概要について

コールの買いとして、簡単にシミュレーションを確認してみます。今回は取引単位は1枚あたり1000倍で計算になります。

上記のようにとある株の権利行使価格5000円を、オプション価格(プレミアム)50円を買い手が支払ったとします。

◇ 満期日を迎える前の取引について』

権利行使価格5000円のオプション価格が100円となったとき、決済売りを行ったときの計算は下記の通りです。

(100 – 50) × 1000 = 50000円の利益になります。なおオプション価格が下がっていれば、損失を被ることもあるので注意が必要です。

◇ 満期日を迎えた場合の取引について

とある株価の損益分岐点は5000 + 50 = 5050円。つまりとある株価が満期日に5050円より上であれば、権利行使で利益が出ます。

とある株価が5100円であれば、(5100 – 5050) × 1000 = 50000円の利益

逆にとある株価が4900円であれば、5050円 > 4900円買い手は権利を破棄します。買い手は権利を破棄します。

このとき50×1000 = 50000円の損失となります。

そのほかコールオプションには『コールの売り』といった取引方法もありますが今回は割愛します。

プットオプション

次にプットオプションの概要について説明していきます。概要は下図の通りです。

プットオプションの買いの概要について

今度はプットの買いについてシミュレーションしてみます。今回も取引単位は1枚あたり1000倍で計算してみます。

上記のようにとある株の権利行使価格5000円を、オプション価格(プレミアム)50円を買い手が支払ったとします。

◇ 満期日を迎える前の取引について』

権利行使価格5000円のオプション価格が100円となったとき、決済売りを行ったときは(100 – 50) × 1000 = 50000円の利益になります。オプション自体の値動きと取引、損益についてはコールオプションと共に覚えておきましょう。

なおオプション価格が下がっていれば、損失を被ることもあるので注意が必要なのはプットオプションにおいても同様です。

◇ 満期日を迎えた場合の取引について

とある株価の損益分岐点は5000 – 50 = 4950円。つまりとある株価が満期日において4950円を下回っていれば、権利行使で利益が出ます。

とある株価が4900円であれば、(4950 – 4900) × 1000 = 50000円の利益

逆にとある株価が5100円であれば、5100円 > 4950円買い手は権利を破棄します。

このとき50×1000 = 50000円の損失となります。

そのほかコールオプションには『プットの売り』といった取引方法もありますが今回は割愛します。

オプション取引状況を確認するには

このようにコールオプションは『買う権利』、プットオプションは『売る権利』を表します。

そしてコールとプットの取引状況を確認できれば、マーケットの方向性の判断材料のひとつになります。

中でも米国株における銘柄毎のプットとコールの取引状況を確認できるウェブサイトが限られますが、自身が最近使っているのは『market chameleon』。

マーケットカメレオンならティッカーごとに簡単にオプション取引状況を確認することができます。

それでは次のチャプターでその使い方を確認していきましょう。

オプション確認ならmarket chameleon

マーケットカメレオンの使い方

マーケットカメレオンの見方は簡単です。まずは下記リンクからmarket chameleonのウェブサイトを訪問してみましょう。

【マーケットカメレオンはこちら】

次にティッカーごとの検索のため、左上にある(Enter site)をクリックします。

market chameleon入口の使い方

出典:market chameleon

次に遷移した画面で右上の検索ボックスでティッカーを入力すれば銘柄情報が出てきます。今回はアップルを検索してみました。

market chameleonのティッカー検索

検索後はこんな感じで、銘柄毎の情報が出てきます。

market chameleonのティッカー検索遷移後

次にコールオプションとプットオプションの取り引き状況を確認するために、【skew】を参照してみましょう。

着目すべきはSkew

market chameleonの【skew】タブではプットとコールの状況を確認できます。ちなみに余談ですが日本語読みはスキューだそうです。

ちなみにskewはマーケットカメレオンで無料で確認することが出来ます。

下図はとある銘柄のskewチャートです。

market chameleonのティッカー検索とskew値

図示してあるようにティッカー検索後、左のタブVolatility⇒skewとクリックすることでチャートを得ることができます。

グラフではそれぞれ
緑の線 = プットとコールの差
赤破線 = 20日平均線
赤破線 = 250日平均線
を表しています。

プットが増えてくると値下がりを考慮している投資家が増えてきたのかな、なんて考えたりします。

マーケットカメレオンではこんな風にプットやコールの状況を評価できます。

SkewとVIX指数

Skewについてもう少し理解を深めておきましょう。

そもそもSkewとはシカゴオプション取引所(CBOE)で、S&P500に対するコールに対するプットの需要の強さに関して、任意に計算されて算出された値になります。

Skewはまたの名を[ブラックスワン指数]とも言われています。

マーケットで何かあれば、動きが大きくなることもあるSkew。

VIX指数と共に、今後のマーケットを推し量る上での材料として加えてみるのも面白いかもしれません。

Skew評価の注意点

ボラティリティと完全一致ではない

ちなみにSkew値についてはトレーディングビューでも確認することができます。

tradingviewのskew値は下記リンクから確認可能です。

【CBOE Skew indexはこちら】

skew値を振り返って確認すると分かりますが、市場のボラティリティと完全一致しているわけでもなさそうです。

ですが警戒感を持つべきか否か、そういったアイデアを提供してくれます。

自身のポートフォリオを守るためにも有効に活用しましょう。

他の指標と合わせて使う

コールオプションとプットオプションの取引状況もさることながら、マーケットのみならず銘柄評価には他指標を確認するのも大切です。

たとえばプット(売る権利)でなく、そもそもの空売り比率なんかも確認するのも大切です。

米国株における空売り比率の調べ方などは過去記事でも紹介しています。

よければ参考にしてみてください。

【ナスダックなどの空売り比率を調べられるサイトfintelとは】