株の指し値注文、逆差し値OCO注文やIFD注文など注文方法を解説

株価は指し値、OCO、IFD注文のやり方を覚えて取引戦略を立てよう。
       

指し値注文や逆差し値OCO注文、IFD注文を覚えて株取引をアップデート。

株の買付や売却は成り行き注文のほか、差し値注文やOCO注文など様々な注文方法が存在します。それらを覚えて取引方法をステップアップしましょう。

☆投資にはリスクが伴います。許容範囲で自己責任で実施しましょう。

目次
 

株における差し値注文とは

○ 指し値注文とは売買価格を決めて注文を入れること

一般的な株式の注文方法として代表的なものに、成り行き注文や差し値注文があります。

指し値注文とは売買価格を決めて注文を入れること。指し値注文では利益を最大化するために「できるだけ安く株を買うために、株価の下がった底値で買いの指し値を入れる」、「できるだけ利益を増やすために、株価の天井で売りの指し値を入れる」といった注文が可能です。

たとえば「買付300円の買い指し値注文」「売却800円の売り指し値注文」を入れたときの流れはこんな感じです。

株取引での指し値注文のやり方

上記の差し値で売買それぞれ約定すれば、約500円の利幅が取れることになります。実際にこんなにうまくいくことばかりではありませんが、指し値注文ではこういった売買が可能です。

○ 成り行き注文とは

成り行き注文とは、その名の通り成り行きで売買する注文方法となります。

たとえば現時点での株価が100円で、最も高い買い注文が99円のとき、成り行きで売却注文を出すと99円で売りに出されます。同様に株価が100円のときに、最も安い売り注文が101円であれば、成り行きで買付注文を出すと101円で買付することになります。

また指し値注文と違って、成り行き注文では株価の上下を問わず約定することも覚えておきましょう

○ 指し値注文と成り行き注文の違い

指し値注文、成り行き注文について違いを述べましたが、それぞれ注意点もあります。

指し値注文の注意点としては、自身が設定した売買価格まで株価が動かないと約定しないことが挙げられます。また板が薄く、他株主が同じ指し値で注文を入れていると、なかなか約定しないこともあります。

成り行き注文に関しては板を確認しながら注文を入れても、一番お得に売買できるとも限りません。短時間で株価が大きく動き、成り行き注文で思わぬ株価で約定してしまうこともあるので注意しましょう。

それぞれのメリットやデメリットもしっかり把握した上で、注文方法を選択しましょう。

株でのOCO注文やIFD注文とは

○ OCO注文は逆差し値設定が可能

OCO注文では、逆差し値での損切、指し値での利益確定を同時に設定して注文することができます。

下の図では株価が300円の際に、逆指し値200円での損切、800円を利益確定と考えた際のOCO注文の例になります。

株取引でのOCO注文のやり方

株価は常に変動しているので、どちらに動くのかは時間が経過してみないと分かりません。指し値注文を考える際に、利益確定だけでなく損切ラインも考えて発注したい場合には、OCO注文で逆指し値設定を入れておくのも取引手法のひとつの考え方になります。

なお指し値設定で約定すれば、逆指し値のポジションは取り消されるなど、証券会社毎にルールが存在します。OCO注文を実施する前に確認しておきましょう。

○ IFD注文では連続した売買取引が可能

IFD注文では「買付から売却」といった一連の売買を、一度の注文で発注することが可能です。

たとえば下図では「300円で指し値買付」、「800円で指し値売却」を実施した例になります。

株取引でのIFD注文のやり方

自身がIFD注文を発注した銘柄で上記のようなトレンドを描いたとき、うまく約定することができれば、300円で買付され、800円で売却されるといった売買取引が一度の注文で終えられることになります。

IFD注文もうまくいくことばかりではないので、発注した後もトレンドの確認や約定の状況について適宜確認するようにしましょう。

○ 同時にOCO注文とIFD注文を出す手法も存在する

ここまでOCO注文とIFD注文について確認してきましたが、このそれぞれの注文方法を同時に発注するこができます。

たとえば300円で指し値買付、800円で指し値売却、200円で逆指し値売却を設定したIFDとOCO注文を同時発注したトレンド例を下記に示します。

株取引でのIFDOCO注文のやり方

この取引手法だとIFDで売買の同時発注、そして損切も考慮したOCO注文を一度に行えます。

IFD注文やOCO注文を使用するなら、うまく組み合わせて使用しましょう。

大切なのは差し値、OCO、IFD注文の使い分け

○ 注文を出す前に投資目標を振り返る

指し値、OCO注文、IFD注文のメリットやデメリットについて解説してきましたが、大切なのは各注文方法の使い分けです。

まずは投資目標をしっかり立てましょう。余裕資金はいくらか。どれくらいまでの含み損に耐えられるか。どれくらいの利益を見込んでいるかなど、具体的に数値化してみると注文戦略も立てやすくなります。

注文方法の選択肢に振り回されるとなく、まずは目標設定をしっかりと組み込みましょう。

○ 板情報と合わせて各種注文を考えよう

注文方法を検討する前に、まずは板情報を確認してみると良いかもしれません。

たとえば前述したように、指し値注文では任意の株価、売買注文が入ってないとなかなか約定しないといった場面が出てきます。約定することを優先するなら、成り行き注文のほうが手早く行えることもあります。

注文方法と合わせて、板情報もしっかり確認して取引を考えていきましょう。