いろいろあった2023年も前半の半年を終えた6月末のマーケット。
日経平均のニュースも多く飛び交い、6月FOMCを経たそれぞれ米国株、日経、ドル円の相場を振り返り、今後のマーケットを考察していきます。
☆投資にはリスクがあり成績を保証するものではありません。余裕資金と自己責任の範囲内で検討しましょう。
○ ニューヨークダウは4.56%の上昇
○ S&P500は6.47%の上昇
○ NASDAQは6.59%の上昇
◇ 6月の日経平均やTOPIXなど日本市場
○ 日経平均は7.45%の上昇
○ TOPIXは7.41%の上昇
○ 為替ドル円レートは4.944円の円安
◇ 2023年6月の相場関連ニュース
○ 2023年後半の金利政策や相場
○ 日経平均の見通し
6月のNYダウ、S&P500など米国市場
ニューヨークダウは4.56%の上昇
ニューヨーク証券取引所、NASDAQ上場の30銘柄から構成されるダウ平均株価。2023年5月31日の終値32908.28ドルに対して、2023年6月30日の終値は34407.61ドルとなり、2023年6月度の騰落率は4.56%の上昇となりました。
年初来からの騰落率は3.8%の上昇となります。
騰落率算出にはDJIを参考に計算しました。
出典:TradingView.DJIチャート.TradingView
5月と違って強い相場で終えたダウジョーンズ平均工業株価。
今年の年初来騰落率もプラスパフォーマンスへと戻してきました。
ダウをはじめ、少し相場へ浮揚感が戻ってきたという印象です。
なお相場の振り返りのために、先月の各インデックスのパフォーマンスについてまとめた記事も添付しておきます。
興味のある方はぜひご覧ください。
2023年5月度の米国株、日経平均、ドル円為替相場を解説します。
S&P500は6.47%の上昇
ニューヨーク証券取引所やNASDAQへ上場している代表500社から構成されるS&P500。2023年5月31日終値は4179.84ドルに対して、2023年6月30日の終値は4450.38ドルとなり、2023年6月度の騰落率は6.47%の上昇となりました。
年初来の騰落率は15.91%の上昇となります。
騰落率算出にはSPXを参考に計算しました。
出典:TradingView.SPXチャート.TradingView
強かったダウ相場にも増して強かった相場で終えたS&P500指数。
引き続き2023年の年初来高値を更新しています。
2022年末につけた最高値4800ドルの背中が見えてきた感じですね。
NASDAQは6.59%の上昇
電子株式市場のNASDAQ。2023年5月31日終値は12935.29ドルに対して、2023年6月30日の終値は13787.92ドルとなり、2023年6月度の騰落率は6.59%の上昇となりました。
年初来の騰落率は31.73%の上昇となります。
騰落率算出にはIXICを参考に計算しました。
出典:TradingView.IXICチャート.TradingView
S&P500と同程度の上昇率で強かった相場のナスダック。
また年間騰落率も振り返れば6月末時点で31.73%上昇と、インデックスの中でも群を抜いた強さを見せています。
ですが油断は禁物。
7月末からは米国主要株の4月-6月四半期決算発表が待っているので、落ち着いて相場を見ていきましょう。
6月の日経平均やTOPIXなど日本市場
日経平均は7.45%の上昇
日本の株式市場を代表する225銘柄で構成される日経平均株価。2023年5月31日終値は30887.81円に対して、2023年6月30日の終値は33188.97円となり、2023年6月度の騰落率は7.45%の上昇で終えました。
年初来の騰落率は27.19%の上昇になります。
騰落率算出にはNI225を参考に計算しました。
出典:TradingView.NI225チャート.TradingView
グラフを見ても分かるように、5月に引き続いて強い相場で終えた6月の日経平均株価。
最近ではその相場の強さもニュースで取り上げられることが多くなってきました。
そんな日経平均相場の強い理由、そして今後の見通しについては記事後半で取り上げてみます。
TOPIXは7.41%の上昇
東京証券取引所の時価総額や流動性の高い大型株銘柄で構成されるTOPIX。2023年5月31日終値は2130.63円に対して、2023年6月30日の終値は2288.6円となり、2023年6月度の騰落率は7.41%上昇で終えました。
年初来の騰落率は20.98%の上昇となります。
騰落率算出にはTOPIXを参考に計算しました。
出典:TradingView.TOPIX指数チャート.TradingView
5月に引き続き、6月の相場も強かったTOPIX指数。
6月度騰落率もプラス7.41%と、日経平均と同程度で推移しました。
これの意味するところは、日経平均225銘柄のみならず、日本株全体に買いが入っているということかもしれませんね。
為替ドル円レートは4.944円の円安
為替相場におけるドル円レートについて着目すると、2023年5月31日の終値139.336円に対して、2023年5月31日の終値は144.28円となり、2023年6月度のドル円レートは4.944円の円安で終えました。
年初来では13.179円の円安となりました。
騰落率算出にはUSDJPYを参考に計算しました。
出典:TradingView.USDJPY指数チャート.TradingView
6月度も円安がじわりと進み、いよいよドル円レートも144.28円と140円台中盤に差し掛かってきました。
ちなみに米国株インデックスをポートフォリオでもっている筆者ですが、6月度は米国株と円安により、円換算資産はだいぶ増えました。
ただし、ドルコスト平均で長期買い増しをしている段階なので、買付けるには割高になってしまったなという印象もあります。
米国株、日本株、ドル円レートをチェックしてるとそんな視点が身に付きます。
2023年6月の相場関連ニュース
2023年後半の金利政策や相場
2023年も半年を過ぎ、いよいよ後半戦。
ここで6月のFOMCを少し振り返ってみましょう。
6月はおおむね予想通りで金利は据え置き。
ですが着目すべきはその後の主要参加者の発言。『金利をスキップ』という発言もあり、今回はスキップ、だが必要あればまだ利上げの可能性があることも示唆されました。
消費者物価指数、生産者物価指数ともに鈍化傾向も、まだまだインフレ対策として徹底抗戦していく姿勢とも伺えます。
7月末にも開催されるFOMCも要注目です。
また金利政策と合わせて今後も着目なのがアメリカ『雇用』と『景気』。
2023年後半も強い雇用が継続するか、失業率は要注目。
また、金利高止まりにより景気がどうなるか、そして景気に伴い相場がどう変化していくかにも注目していきましょう。
日経平均の見通し
最近よく飛び交うようになった『日経平均の強さ』。
バブル崩壊前の最高値38000円台も見えてきた、なんていうアナリストも一定数出てきました。
現在よく言われている日経平均の強さの理由として『外国人投資家の買い越し』、『日本企業のPBR見直し』が挙げられます。
まずは外国人投資家の買い越し。
2023年の半年を終えて、外国人投資家の動きは買い越しより、その買い圧力が日経平均を押し上げているとされています。
もうひとつの理由である日本企業のPBR見直し。
これまでPBR1.0割れの状態を続けていた企業が常態化していました。しかし、ここ最近はその経営状態を見直す動きが出てきています。
そんな経営効率を見直す動きに対して、日本企業が見直され買われているといった事情もあるようです。
ですがいつまで上昇相場が続くは要注意。
いずれは相場の天井を付け、相場は踊り場や下落トレンドになる可能性もあります。なのでメンタルを保てる余裕資産で、投資を検討していきましょう。
米国株も日経平均も強かった2023年6月相場。2023年後半の相場、ニュースなどもチェックしていきましょう。