投資家なら知っておくべき政策金利の仕組み。
今日の記事ではそんな政策金利動向の調べ方について詳しく解説していきます。
☆ 投資にはリスクが存在します。余裕資産と自己責任の及び範囲で検討しましょう。
○ FOMCで決まる政策金利
○ テーパリングと利上げ
○ 利上げ動向はCME Fedwatchが便利
◇ CME Fedwatchとは
○ CME group提供の評価ツール
○ CME Fedwatchの使い方
○ historicalで実現確率を調べる
◇ もっとCME Fedwatchを知る
○ dot prot chart政策金利予想
○ 実際のFOMCも要チェック
相場を左右する利上げとは
FOMCで決まる政策金利
金融政策のための政策手段のひとつ【政策金利】。この政策金利はFOMCで決められています。
FOMCとはFeceral Open Market Commiteeと略式名称であり、連邦公開市場委員会を指します。
FOMCでは複数理事、そして地区連銀総裁が投票権を持ち、投票で持って金融政策が決定されていきます。
またFOMCは年数回にわたり開催され、本記事を書いている2022年3月9日時点における直近のFOMCは3月15日、16日に予定されています。
金利動向に敏感な投資家はFOMC開催日に目を光らせています。
テーパリングと利上げ
金融政策には段階があります。たとえばテーパリング。
テーパリングとは債券購入プログラムの縮小を意味します。2020年より債権購入プログラムの継続により、金融緩和を継続していましたが、2022年はテーパリングが実施されています。
そしてテーパリングに続いて、示唆されているのが利上げ。インフレーション対策も相まって、利上げでの金融引き締め政策方向へ舵を切りつつあります。
なお利上げともうひとつ注目すべきがQT。こちらもバランスシート縮小による金融引き締め政策として、その実施時期に注目が集まっています。
テーパリング、利上げ、QTをセットで覚えておきましょう。
利上げ動向はCME Fedwatchが便利
金融政策における利上げですが、利上げ動向はどのようにチェックすれば良いのでしょうか。
そんな2022年利上げ動向調査なら便利なウェブサイト【CME Fedwatch】。同サイトの入り口は下記URLからどうぞ。
CME フェデウォッチを利用すれば、利上げをベーシストポイント単位でその動向について予想を確認することが出来ます。
まずはその見方、そして政策金利に関してどんなデータが得られるのかについて次項で確認していきましょう。
CME Fedwatchとは
CME group提供の評価ツール
CME FedwatchはCME group提供の政策金利予想評価ツールになります。
CME groupはCMEを始めとした主要取引所を複数持ち、グローバルマーケットデータを保有しています。
そんな強みを持ったCME groupだからこそ、提供できるのがCME Fedwatch。
CME FedwatchはFFER(フェデラル・ファンド実行レート)により、金利動向を算出しています。
まずはCME Fedwatchの画面構成、その見方について確認していきましょう。
CME Fedwatchの使い方
CME Fedwatchのwebsiteを訪問すると、初めは下記のような画面が表示されます。
出典:CME group「CME Fedwatch」2022.3.9
上記画面はcurrentタブで、2022年3月16日FOMCでの政策金利予想が表示されています。
画面で表しているのは25-50の政策金利に95.9%の予想が集まっています。ちなみに25は政策金利0.25を表し、ここでは2022年3月16日FOMCでは0.25%から0.5%の政策金利となるだろうと予想されています。
この予想の使い方としては、実際のFOMCで予想通りの政策金利が示唆されるか、そしてそれを踏まえてマーケットがどう動くかといった評価ツールとして機能します。
historicalで実現確率を調べる
CME FedwatchはCurrentデータ以外にも様々なデータを提供してくれます。
たとえばそのひとつにhistricalデータがあります。
出典:CME group「CME Fedwatch」2022.3.9
historicalデータはhistoricalタブを選択すると閲覧することが出来ます。
このデータは過去1年間のデータに基づいて、政策金利水準の実現確率を表示してくれています。
政策金利予想の振り返りに使ってみましょう。
もっとCME Fedwatchを知る
dot prot chart政策金利予想
CME Fedwatchはその他にも、政策金利予想の指標となる有効なデータを提供してくれています。
そのひとつがdot prot chartです。左記のdot protのchartタブより参照することが出来ます。
出典:CME group「CME Fedwatch」2022.3.9
ドットプロットチャートでは格メンバーの予想について評価することが出来ます。
メンバーの政策金利予想分布について知るなら、こういったデータも確認しておきましょう。
実際のFOMCも要チェック
最後に押さえておくべきなのが実際のFOMCをチェックすること。
CME Fedwatchの予想データとFOMC後で決定された政策金利が合っていたか、そして政策金利が決まってからマーケットがどう反応したかまでをセットで確認しましょう。
その積み重ねが投資で必要な知識のアップデートに貢献してくれます。
なおFOMCでの政策金利以外にも、大切な経済指標には【米国雇用統計】や【消費者物価指数:CPI】などもあります。これら経済指標についても過去記事で解説しています。よければ御覧ください。
【株価へ影響を与える米国雇用統計とは。発表日や見方を解説します】
【株式専門用語講座。米消費者物価指数cpiについて解説します。】
CME Fedwatchを上手に使って、政策金利予想へ役立てよう。