株式投資のテクニカル分析の基本【移動平均線】
今日はそんな移動平均線の使い方、計算式について詳しく解説していきます。
☆ テクニカル分析は株価の値上がりや値下がりを必ず判断できるものではありません。あくまでも評価材料のひとつとしてご検討ください。
○ 株価チャート分析の基本 移動平均線
○ trading viewのsmaで移動平均線
○ ゴールデンクロスとデッドクロス
◇ 移動平均線の計算式を知る
○ excelで移動平均線の計算式を確認
○ 短期中期長期それぞれの移動平均線
○ sbi証券アプリなら200日移動平均線も設定可能
◇ 移動平均線を使いこなすために
○ 他テクニカル分析と移動平均線を併用する
○ ファンダメンタルズ分析と併用する
移動平均線の使い方とは
株価チャート分析の基本 移動平均線
株式のみならず、投資家なら知っておくべき【移動平均線】
移動平均線はとてもシンプルですが、ローソク足では認識できないトレンドを教えてくれます。
また期間設定や足の設定を変更することで、トレードの手法や判断材料も提供してくれます。
今日の記事ではそんな「移動平均線」の見方、計算式を確認することで、移動平均線で何を把握できのかを見ていきましょう。
trading viewのsmaで移動平均線
自身が良く使っているトレーディングビューでも移動平均線は簡単に出すことができます。
まずは気になる銘柄を検索。画面上部にある「インジケータ」タブをクリック。
そしてsmaと検索して候補を選択すれば、trading viewのチャートに移動平均線が表示されるようになります。
またトレーディングビューのインジケータは期間設定の変更も簡単です。
チャートに表示された移動平均線の設定アイコンをクリック。そして期間を25、100と変更することで、25日移動平均線や100日移動平均線などを表示させることが出来るようになります。
なおトレーディングビューの詳細な使い方に関しては、過去記事でも紹介しています。興味のある方は参照してみてください。
出典:米国株リアルタイム取引ならトレーディングビューの使い方を覚えよう
ゴールデンクロスとデッドクロス
移動平均線を組み合わせて使う手法として有名なものに「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」という言葉があります。
ゴールデンクロスとは異なる期間の移動平均線において、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上へ突き抜けていくトレンドを指します。このゴールデンクロスは相場が上昇期間に入っていくことを示すサインとして、使われることがあります。
逆にデッドクロスとは異なる期間の移動平均線において、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下へ突き抜けていくトレンドを指します。このデッドクロスは相場が下落期間に入っていくことを示すサインとして、使われることがあります。
下はサンプルチャートです。青が株価、灰色が短期の10日移動平均線、オレンジ色が25日で長期の移動平均線になります。このチャートでのゴールデンクロスは、灰色の移動平均線がオレンジ色の移動平均線を上へ貫いた、赤丸の部分になります。
逆にデッドクロスは灰色の移動平均線がオレンジ色の移動平均線を下へ貫いた、緑丸の部分になります。
移動平均線の計算式を知る
excelで移動平均線の計算式を確認
移動平均線の計算式はシンプルです。たとえば5日間の終値の移動平均線なら
(当日の終値+1日前の終値+2日前の終値+3日前の終値+4日前の終値) ÷ 5
といった計算式で算出されます。
Excelでも移動平均線は計算、そして導出することも出来ます。
下図のように、10日移動平均線ならSUM関数で合計して10で割り、折れ線グラフを選択することで導出することができます。
また、もう一列へ25日移動平均線の計算式を入れておけば、25日移動平均線も導出することができ、ゴールデンクロスやデッドクロスも確認することができます。
短期中期長期それぞれの移動平均線
ここで先ほどのサンプルチャートにおいて、5日移動平均線と25日移動平均線などを確認していみましょう。
緑の矢印は価格とそれぞれの移動平均線との乖離の程度を表しています。
5日移動平均線はほぼ価格と同程度に追随しているのに対して、25日移動平均線は大きく乖離する場面も認められます。
この乖離やトレンドは、中期の75日移動平均線や長期の200日移動平均線でも大きく変わってきます。
銘柄を詳細に分析するなら、自身の投資手法の期間設定を加味しつつ、移動平均線の期間設定を検討しながら価格との関係性を分析することも大切になります
sbi証券アプリなら200日移動平均線も設定可能
移動平均線の計算式を理解したところで、そのインジケータを活かせるツールも覚えておきましょう。
自身はSBI証券のユーザーであり、SBI証券アプリも利用しています。
SBI証券アプリなら銘柄毎の移動平均線の期間設定も簡単です。
まずは銘柄検索してチャートを表示。そしてテクニカルタブから移動平均線を選択。
そして移動平均線を選択した状態で設定をタッチし、25日や75日、200日などの期間設定をすれば、同時に表示することができます。
移動平均線を使いこなすために
他テクニカル分析と移動平均線を併用する
移動平均線もよく参照する自身ですが、用いるインジケータは他にもあります。
たとえば指数平滑移動平均線を用いた【MACD】。また【ボリンジャーバンド】なども併用しています。
そのほかテクニカル分析で使用するインジケータには移動平均線のような「トレンド系」、RSIのような「オシレータ系」といった種類があります。
銘柄分析にはひとつの分析手法や考え方に依存せず、いろんな判断材料を持つことも大切です。
ファンダメンタルズ分析と併用する
今日紹介したテクニカル分析のほか、もうひとつ大切な分析手法にファンダメンタルズ分析があります。
ファンダメンタルズ分析とは財務状況などを参考に、各銘柄を分析する手法です。
たとえば一株あたりの利益を指すEPS。また株価をEPSで割った値である株価収益率:PERも、割安割高を判断する上でファンダメンタルズ分析の重要な値となります。
テクニカル分析のみならず、そういったファンダメンタルズ分析も併用して、銘柄分析に活かすようにしましょう。