新卒や転職で新たに一人暮らしを始める方の悩みの種が、賃貸暮らしで毎月発生する費用である【家賃】。
今日は賃貸暮らしで転居経験も豊富な筆者が、経験を元に安い賃貸を探すコツを解説します。
○ 築年数が古い賃貸物件は安いものも豊富
○ トイレ浴室一体型の賃貸物件なら相対的に安い
○ 駅の近さなど便利度で賃貸家賃も決まる
◇ 安い家賃の賃貸物件探しの留意点
○ 安い家賃も共益費や管理費に注意
○ 賃貸契約の初期費用とは
○ 転居費用も考えて安い家賃の賃貸を探す
◇ 安い家賃の賃貸物件で暮らすための心構え
○ 一人暮らしなら安い家賃だしと妥協する
○ 家賃差引の手残りの使い方を楽しもう
安い家賃の賃貸を探すには
築年数が古い賃貸物件は安いものも豊富
安い賃貸物件を探すためのポイントとして、築年数が古い物件は割安になりがちです。
それもそのはず。物件にはそれぞれ償却期間が設定されていて、建物部分は毎年価値が減っていきます。そして目減りした価値により、家賃も同じように下がっていく傾向があります。
たとえば鉄骨鉄筋コンクリートの住居用マンションだと償却期間は47年。もし30年程度経過していれば、おおむね建物部分の資産価値は3/1程度の価値になります。
同じ立地でも築古物件か否かで、大きく家賃は変わってきます。
綺麗で新しい物件に目を奪われがちですが、コストパフォーマンスを考えるなら築年数に注目して賃貸物件を探してみるのも一つの手です。
トイレ浴室一体型の賃貸物件なら相対的に安い
単身でワンルームマンションあたりから探すなら、トイレ浴室が一体型か否かも家賃を決めるポイントとなってきます。
結論から言えば、トイレ浴室一体型のほうが家賃は割安になります。それはたいていの場合、トイレとお風呂が分かれいる物件が好まれるからです。
ちなみに筆者はトイレ浴室一体型の物件に住んだことがありますが、慣れれば生活に支障はきたしません。
たとえばトイレ側が濡れないようにするためにシャワーカーテンを使う、カビの発生を抑止するために換気扇は回しておくなど、その都度で必要な対策を取れば大丈夫です。
割安物件を探すためにトイレ風呂が分かれているか否かにこだわりがなければ、一体型の物件も視野に入れておいてもいいでしょう。
駅の近さなど便利度で賃貸家賃も決まる
家賃の決定要因として重要なものに、生活における便利さが挙げられます。
たとえば同地区の物件において、駅に近くて便利なほど家賃も高くなりがちです。
逆にいえば駅やバス亭など公共交通機関から離れた物件は、家賃は相対的に安くなっていく傾向があります。
公共交通機関から少し離れた物件でも
・駅やバスの利用頻度が低い
・自動車やバイクなど移動手段がある
・職場に近ければそれで良い
といった方であれば、エキチカ物件のこだわる必要はないかもしれません。
割安物件を探すなら、駅の近さなど便利度に注目してみても良いでしょう。
安い家賃の賃貸物件探しの留意点
安い家賃も共益費や管理費に注意
次に割安物件探しにおける留意点についても確認しておきましょう。
まずは気を付けるべきなのが共益費や管理費。いくら家賃が安くても、これら費用が高くなってくると、その物件はあまり割安ともいえないかもしれません。
たとえば月の家賃5万円で設定されている物件があっても、月の共益費と管理費合わせて1万円発生する物件であれば、結局は月額6万円を支払うようになってしまいます。
どうしても集合住宅では共有部分などの修繕費用などとして、ある程度の共益費や管理費などは免れません。
なので安い物件を探すなら、家賃のみでなく共益費や管理費を合算した費用で探していくことが大切です。
賃貸契約の初期費用とは
賃貸契約で重要な費用のひとつに『初期費用』があります。
借主負担の初期費用はざっと挙げてみても
・敷金
・礼金
・仲介手数料
・火災保険料
・鍵交換費用
・クリーニング代
などが発生する可能性があります。
なお最近では貸主側が借りてもらいやすいように配慮した、敷金と礼金をなくしたゼロゼロ物件なんかも見かけることもあります。
ただし敷金が無い分、退去時には借主負担の修繕費用が敷金から引くことができず、実費が発生する可能性もあります。退去時の現状回復費用については『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』を参照しておきましょう。たとえばクロスの償却期間など、借主負担の可能性となる費用の目安などを分かり易く解説してくれています。
また初期費用は借り手の多い時期は家主も強気になりますが、空き室が目立って入居者の目途がたたない時期などは家主も初期費用を再考することがあるので、転居時期などに着目するのも良いでしょう。
転居費用も考えて安い家賃の賃貸を探す
初期費用と同様にとても重要な費用として、転居費用の存在があります。
転居となるとまず考えなければいけないのが引っ越し業者。ひとくちに引っ越し業者といっても、費用は千差万別でどこを選んでよいのか迷いがちです。
ちなみに単身の筆者が使って便利だったのが、日本通運の引っ越し単身パック。
日本通運の用意したコンテナに乗る家財であれば、単身パックSサイズが19800円、単身パックLサイズ22000円から利用することができるようです。また申し込み方法によりインターネット割引き、2ボックス以上割引きなども適用されるようです。
(2022年1月19日現在の提示料金)
なお上記費用はあくまでも目安です。転居先との距離などで料金も変わってくるようです。また日通のみならず、クロネコヤマトでも一人暮らしの単身向け、専用ボックス料金プランがあるようです。
そのほか業者の探し方として、引っ越し業者の合い見積もりなんかを取ってみても良いかもしれません。複数の引っ越し業者から、価格など自身に合う引っ越し業者が見つかる可能性があります。また引っ越しの繁忙期では業者が見つかりにくいことがありますが、合い見積もりと合わせて転居時期を打診しておけば、引き受け可能な業者も見つかる可能性があります。
安い家賃の賃貸物件で暮らすための心構え
一人暮らしなら安い家賃だしと妥協する
安い家賃の物件を探すなら、ある程度割り切りも必要となってきます。たとえば
・ワンルームで『広さ』を妥協する。
・三点一体型ユニットバスで『トイレと浴室の分離』を妥協する。
・築古マンションで『外観の真新しさ』を妥協する。
といったものが挙げられます。
余り妥協点ばかりを挙げると気落ちしてしまいますが、そこは住めば都です。生活し続けると、たいていのことは慣れていきます。
値段も含め賃貸物件には良し悪しあるのは仕方ないので、自身が譲れないポイントだけ押さえて探していくのも大切です。
家賃差引の手残りの使い方を楽しもう
比較的に割安な物件を探す最大の目的は『家賃差引の手残り』を最大化することにあります。
家賃はいわば固定費。毎月しっかり働いてもらった給与から差し引かれる固定費が大きいと、貯蓄や資産形成に大きな差が出てきます。
手残りの自由な資金が増えてくると、生活に余裕が出てくること間違いなしです。
生活設計を考えるなら、まずは割安な物件で貯蓄を増やし、それから自身が本当に住みたい物件を探すのがセオリーということも覚えておきましょう。
生活に欠かせない住まい探し。割安物件の探し方、転居費用の節約方法なども覚えて満足いく住まい探しにつなげよう。