投資家が注目する株価値動きや為替にも影響するfomcとは。

年に数回実施されるFederal Open Market committiee:fomc。いよいよ6月の開催時期が迫ってまいりました。

今回はfomcのスケジュール、そして決定事項による株価や為替相場への影響について考えてみます。

fomcとは

米国連邦公開市場委員会

fomcは日本での読み方だと『えふおーえむしー』と読まれたりしますが、正式名称はFederal Open Market committieeになります。

訳すと『米国連邦公開市場委員会』。委員会のメンバーはFRBの理事、アメリカの各連邦銀行の総裁で構成されています。

fomcでは様々な金融政策が検討課題となり、経済状況を鑑みて政策金利の利上げなどを決定することがあります。

6月などfomcスケジュール

fomcは2021年スケジュールだと1月、3月、4月、6月、7月、9月、11月、12月に開催が組まれています。

ちなみに2021年6月のfomc開催日程は6月15日、16日で予定されています。本記事を書いている2021年6月13日の2日後ですね。

投資家はfomcでの発言や議事録に着目しており、投資の判断材料にしています。fomc後の各金融資産の値動きに注目が集まります。

fomcの判断材料

fomcでは金融政策における金利の利上げもしくは利下げなど、様々な経済指標を判断材料に意思決定がなされます。

たとえば前回記事で紹介した消費者物価指数:cpi。インフレ率が上がり過ぎると国民生活に支障が出てきます。インフレの1要因として、個人の消費行動が活発⇒各企業の設備投資加熱⇒投資借り入れ増加といったサイクルが存在します。

そのため、インフレ率を抑制するためには借入資金の利上げを行って、加熱した投資や消費行動を抑制する必要が出てきます。

上記はあくまでも一側面ですが、fomcでは経済状況を鑑みて金融政策を決定しています。

fomcとマーケットの動き

fomcがいつ利上げを実施するか

前述したように利上げは投資資金の借り入れコストへ直結してきます。

そのため投資家はfomcの利上げ時期について注目しています。ちなみに米国の政策金利は現在値0.25%。この数値は2020年3月から継続しています。

低金利政策が継続する昨今ですが、cpiや米国雇用統計など、各指標と合わせてfomcの意思決定に注目が集まります。

利上げがマーケットへ与える影響

利上げによる借入コストの上昇は、マーケットでの投資行動にも少なからず影響をもらたすと考えられています。

株や債券など様々な金融商品では資金を借り入れて、より高いパフォーマンスが得られるよう金融商品が売買されています。

そのため利上げにより、利ざやが稼ぎにくくなると投資行動は抑制されることになります。たとえば利回り2%の金融商品を投資するにあたり、借り入れコストが1%なら1%の利ざやが稼げることになります。利上げにより借り入れコストが2%となると、利回り2%の金融商品では利益が出なくなります。

このように利上げは各金融商品の投資行動に関係してきます。

米国株ならfomc後の株価や為替に着目

米国株投資をしている自身ですが、日本人で米国株投資をしていると株価と為替両方の影響を受けることになります。

株価は主要な金融資産のひとつであり、利上げによる借入コストや米国債利回りなどとの相対関係で値動きが出てきます。

また利上げによりドル円など為替相場も少なからず影響を受けます。

fomc後、会合での発言でどう株価や為替が動くかしっかりと確認しておきましょう。

fomcの留意点

定期的に動きを確認しよう

fomcは前述の通り、最低でも2か月に1回は開催されています。またスケジュール予定も組まれているので、定期的な確認が必要になります。

そしてそのfomcの意思決定の判断材料となるcpi発表や米国雇用統計も、1年の中で定期的に発表されています。

投資を続けていくなら、そういった指標やfomcの日程などは逐一チェックして、投資の判断材料として活かしましょう。

あくまでも判断材料のひとつ

最後となりましたが覚えておいてほしいのは、fomcの決定事項はあくまでも投資の判断材料のひとつに過ぎないということです。

たとえば利上げが決定され借り入れコストが増えたとして、株の買い圧力が下がって株価が反落するかといえば、そうとも限りません。

マーケットにはいろんな指標が織り込まれおり、開けてみないと分からないもの。fomcをはじめ、様々な指標を活かして総合的な投資行動につなげましょう。