人生で身に付けておくべき考え方【アンラーン戦略】。
アンラーン戦略を身に付けておけば、社会の変化に合わせて自身もまた変化し続けていくことが出来ます。
本記事ではそんなアンラーン戦略を、実践例などご覧いただきながら詳しく解説していきます。
○ アンラーン戦略とは
○ アンラーンとリスキリングの違い
○ アンラーン戦略を実践するには
◇ 実際にunlearn戦略に取り組む
○ 新しいアプローチを試みる
○ 再び学習する
○ 従来にない人生戦略を獲得する
◇ アンラーン戦略を継続するには
○ 長い人生の変化やデザインすることを楽しむ
○ アンラーンとSNSを併用した戦略も有効
○ meceなロジカルシンキングも併用する
アンラーン戦略を知る
アンラーン戦略とは
アンラーン戦略とは『かつての成功に依存せず、新しい時代に対応していく過程』を指します。
アンラーンとは英語で『unlearn』を指します。
learnが『学び』という意味であるのに対して、unlearnは
□ 学んだことを意識的に忘れる
□ 先入観などを捨てる
といったことを意味します。
一般的に人々は『これまで習得してきた知識』、『かつての成功体験』などに依存しがちです。
ですが、ますます変化のスピードが速くなっていく現代社会。
過去の知識や習慣が機能しなくなる前に、これからの人生で役立つ知識を素早く習得していくためにも『アンラーン戦略』というものに注目が集まっています。
とりわけ社会変化のスピードのみならず、寿命が延びた長い人生に設計する上でもアンラーン戦略が必要となってきます。
アンラーンとリスキリングの違い
アンラーン戦略に関心が有る方々であれば『リスキリング』ということばを聞いたことがあるかもしれません。
出典:厚生労働省 リスキリング支援コース
たとえば画像のように厚生労働省においても、国をあげて就労者や企業へのリスキリング支援を行っています。
さて、そんなリスキリングですがアンラーン戦略との違いはどこにあるのでしょうか。
リスキリングはReskillingとあるように、新たなスキルや知識の習得に重点を置きます。
いっぽうアンラーニングはUnlearnとあるように、既存概念や知識の『忘却』や『捨て去り』からの学び直しに重点が置かれています。
端的にいえば、これまでの概念にとらわれずゼロベース思考からの新たな学びに重点を置いたのが『アンラーニンング戦略』と言えるのかもしれません。
『リスキリング』、『アンラーン戦略』どちらもこれからの社会人に大切な要素ですが、その考え方には少し差異があることも覚えておきましょう。
ちなみに『リスキリング』の考え方、導入事例などについては過去記事でも紹介しています。
興味のある方はぜひご覧ください。
アンラーン戦略を実践するには
アンラーン戦略を実践するためには、その過程を理解する必要があります。
そんなunlearn strategyに必要な過程として
□ 新しいアプローチを試みる
□ 再び学習する
□ 従来にない人生戦略を獲得する
といったプロセスを得ることになります。
この3つのプロセスを習慣づけることができれば、アンラーン戦略に必要な思考や行動を実践し続けていくことが可能となります。
やってみるとそんなに難しいことではありません。
次章ではそんなアンラーニング戦略の詳細について見ていきましょう。
実際にunlearn戦略に取り組む
新しいアプローチを試みる
アンラーン戦略一つ目は『新しいアプローチを試みる』ということ。
新しいアプローチを試みるために必要な要素は
□ 課題を決める
□ 課題に対する成功条件を策定
□ 勇気をもって新たな試みを楽しむ
□ 新たな試みの効果判定をする
といったものになります。
『課題決定』、『成功条件の策定』などは従来のビジネスモデルによりイメージしやすいかもしれません。
ここで肝要なのは『勇気をもって飛び込む』ということ。
とりわけアンラーン戦略では『成功体験の焼き直し』ではなく、新たな試みで得た役立つ知識やスキルを獲得していくことです。
そして『新たな試みで得た役立つ知識やスキル』がどれだけ仕事で役立つかなど、効果判定をすることがアンラーン戦略の原動力となっていきます。
再び学習する
アンラーン戦略の二つ目は『再び学習する』ということ。
ここでいう『学習』とは新たに描いた目標に対して、その目標に必要な試みを積み重ねていく過程を言います。
新たな目標に挑むとき前例が無いことも多々あります。
なのでアンラーン戦略では小さな試み、思考プロセスを実践していくことで、成果のあったものを抽出していく作業が必要です。
それは自分で思っているより試みをさらに小さく、細分化して実践していく作業が必要となるかもしれません。
たとえば『異業種商品を販売するという新たな試み』を、アンラーン戦略で実践すると次のようなプロセスを経ます。
□ 異業種の商品A、B、Cを開発
□ 訴求によりCがよく売れた。
□ 通年販売を試み、Cは冬がよく売れた
□ 販売方法の試みでは、オンラインより店頭販売のほうがよく売れた
このように自身で前例のない新たな試みを試すとき、アンラーン戦略では試みを細分化して、効果判定を行いながら学んでいきます。
従来にない人生戦略を獲得する
いよいよアンラーン戦略最後の三つ目は『従来にない人生戦略を獲得する』ということ。
先ほどは再学習過程を分かりやすく説明するために『新たな商品販売』を例に取りましたが、アンラーン学習の目的はそこに留まりません。
たとえば『新たな商品販売』での様々な試みを経て
□ 前例にない商品の販売方法
□ その商品と似た商材の売れ行き
□ 新たな商品の販売実績と同業種におけるシェア獲得状況
といった知識も習得できる可能性があります。
また、逆に成果の出なかったことがあれば、それは試みの中で得られた重要な知見であるともいえます。
成果の出なかった事象は『費やした時間とコスト』を定量化してくれるので、アンラーン戦略における新たな試みを実践する際のリスク管理に役立ちます。
そうしてアンラーン戦略は『成果の出たもの』、『成果の出なかったもの』を示唆してくれて、今後の人生における考え方を変容し続けてくれます。
アンラーン戦略を継続するには
長い人生の変化やデザインすることを楽しむ
人生100年時代を迎えて、必要なのはその新しい学びによる『長い人生の変化やデザインを楽しむ』こと。
そしてアンラーン戦略はその長い人生のデザインに役立つといえます。
なぜなら、これからますます社会の変革のスピードは増すことは必然であり、その社会の変化に合わせて自分も変わっていかざるを得ないからです。
とりわけアンラーン戦略は前述したように『新たな試みの実践』に主眼を置いています。
なので過去に成果の出ていたことなどを再現するのではなく、自身で考えて試みて成果を出していくことを要求されていきます。
要求されるといってもプレッシャーに感じることはありません。
もし同じ仕事、同じ職場を続けるにしても好奇心を持って、『時間の使い方』『知識の習得』『新たな成果と効果判定』を更新していくだけでもアンラーン戦略になっているともいえます。
そんな感じで長い人生、楽しみながらアンラーン戦略に取り組んでいきましょう。
アンラーンとSNSを併用した戦略も有効
自身がもうひとつ提唱したいのは『アンラーン戦略』と『SNS戦略』の併用も有効であるということ。
なぜならばSNSは最新の話題がトレンドとしても持ち上げられ、議論の場として機能することがあるからです。
アンラーン戦略では『新たな試み』が肝要であると述べましたが、それは自身の関心のある分野だけを突き進んでも、社会で需要がなければ成果の出ない試みとなる可能性があります。
なので『SNSのトレンド』へ着目しつつ、それと関連のある『自身の関心のある分野』で仕事をしたり、副業を実践することで成果が付いてくるはずです。
そんな感じで『SNSのトレンド』は、『自身の関心のある分野』との乖離を埋めてくれるという意味で、アンラーン戦略に役立ちます。
ちなみに『SNS集客と戦略』については過去記事でも紹介しています。
興味のある方はぜひご覧ください。
meceなロジカルシンキングも併用する
人生、仕事などで役立つアンラーン戦略と共に覚えておきたいのが『mece』。
meceは『漏れなく、ダブりなく』をコンセプトにした思考法のひとつ。
そんなmeceにおけるロジカルシンキングを身に付ければ、ビジネスも生活も捉え方や行動指針が大きく変わってきます。
今回、アンラーン戦略と合わせて役立つ『mece』に関する記事も書いてみました。
その思考法、手法などを身に付けてビジネス、生活をアップデートしたい方はぜひご覧ください。
アンラーン戦略を身に付けて、人生をアップデートし続けよう。