ドル円為替の影響を受ける米国株投資では、ドルインデックスの理解も大切です。
今日の記事ではそんなドルインデックスの理解、チャートの見方について詳しく解説していきます。
☆ 投資にはリスクが存在します。自己責任と余裕資産の範囲で検討しましょう。
○ ドルの総合的な価値を示す指数
○ ドルインデックスの算出
○ ドルインデックスを構成する通貨
◇ ドルインデックスの確認方法
○ ドルインデックスは日々変化している
○ ドルインデックスのリアルタイムチャートを見る
○ ドルインデックスの具体的な使い方
◇ ドルインデックスをもっと活用するために
○ ドルインデックスとテクニカル分析
○ 米国関連のニュースも確認する
ドルインデックスとは
ドルの総合的な価値を示す指数
日本人であれば為替は円安ドル高など『ドル円』に馴染みが多いかもしれません。
特に米国株投資家ならドル円の為替差損益を気にすることとなるので、ドル円に注目される方は多いことでしょう。
でも今日紹介する『ドルインデックス』はドル円とは別物。
ドルインデックスは様々な国の通貨に対して、アメリカドルの為替レートを指数化したものになります。
そしてドルインデックスは為替が取り引きされる時間帯にリアルタイムで動いており、算出方法や構成通貨にはルールがあります。
ドルインデックスの算出
ドルインデックスはニューヨーク商品取引所(NYBOT)や連邦準備制度理事会(FRB)などがそれぞれ算出しています。
そして加重平均よってウェイトを加味して、その指数は算出されます。
また、算出元によって構成通貨、加重平均のウェイトなどが違うといった特徴があります。
今回はニューヨーク証券取引所(NYBOT)におけるドルインデックスの構成通貨、ウェイトについて調べてみました。
そのパッケージについて確認してみましょう。
ドルインデックスを構成する通貨
NYBOTで算出されるドルインデックスについてまとめてみました。
構成通貨とウェイトは下図の通りです。
ユーロ | 57.6% |
円 | 13.6% |
イギリスポンド | 11.9% |
カナダドル | 9.1% |
スウェーデンクローネ | 4.2% |
スイスフラン | 3.6% |
次章ではドルインデックスの詳細な確認方法、使い方について見ていきます。
ドルインデックスの確認方法
ドルインデックスは日々変化している
前述のようにドルインデックスを構成する通貨は、為替取引時間帯の中でリアルタイムで動いています。
そしてそれに伴って、ドルインデックスも構成通貨と連動して日々動くことになります。
そんなリアルタイムで動くドルインデックスチャートを確認するアプリ、ウェブサイトはたくさんあります。
自身がよく確認しているのは『tradingview』のドルインデックスチャート。トレーディングビューを使うと、チャート確認やテクニカル分析も合わせて出来て便利です。
まずはトレーディングビューを使ったドルインデックスチャートの見方について紹介していきます。
ドルインデックスのリアルタイムチャートを見る
tradingviewにおけるドルインデックスのリアルタイムチャートです。
出典:TradingView
下記のリンクから確認することもできます。
https://jp.tradingview.com/chart/?symbol=TVC%3ADXY
ちなみに上記では『1年』のタブを選択しており、ドルインデックスを日足で確認している状態です。
これを『1日』のタブを選択することで、ほぼリアルタイムのチャートを確認することができます。
ご自身で確認したいレンジを選んで、チャートを注視していきましょう。
ドルインデックスの具体的な使い方
ドルインデックスは、ドルという通貨それ自体の強さを評価することも有効ですが、それ以外にも具体的な使い方があります。
たとえば『相関係数』。
ドル建てである米国株の株価、ゴールドなどの相場などを相関係数で調べてみることで、ドルインデックスとその他の金融商品との方向性が見つかることもあります。
ちなみに誰でも簡単に算出できる相関係数の見方、考え方については過去記事でも紹介しています。
興味のある方はぜひご覧ください。
【株や金融商品の評価に役立つ相関係数の求め方について解説します】
ドルインデックスをもっと活用するために
ドルインデックスとテクニカル分析
fxでも米国株投資においても、今後のドルの方向性について知りたいところ。
そんなドルの方向性を押し図るには、テクニカル分析をすることでヒントを得られることがあります。
テクニカル分析には相場の流れを評価する『トレンド系』。買われすぎや売られすぎを評価する『オシレータ系』があります。
そんなトレンド系の分析指標である『ボリンジャーバンド』、オシレータ系の分析指標である『RSI』については過去記事でも紹介しています。
気になる方はぜひご覧ください。
【株式投資に役立つボリンジャーバンドの見方や使い方を解説します】
【株価チャート評価に使われるテクニカル指標RSIを解説します。】
米国関連のニュースも確認する
ドルインデックスは米国に関する様々なニュースにも影響されます。
たとえば金利政策。FFレートが上昇することで、各国通貨とのスワップ差益に影響をもたらし、ドルの売買を通してドルインデックスが変化します。
ほかには経済指標。アメリカの景況感の指標によっても、ドルの強さや需要が変わり、それもまたドルインデックスに織り込まれていきます。
そんな経済指標ですが、平日は毎日いろんな指標が発表されており、投資には経済指標の読み解きが不可欠です。
米国を中心とした各経済指標については過去記事でも紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。
ドルインデックスを理解して、投資戦略の判断材料として活かしていこう。