株式や為替など、各種金融商品の評価なら相関係数を覚えておくと便利です。
今日の記事では相関係数の求め方、金融商品同士の相関係数の見方について詳しく解説していきます。
☆ 投資にはリスクが存在します。余裕資産と自己責任の及ぶ範囲で検討しましょう。
○ 統計学でも使われる相関係数とは
○ 相関係数が分かると便利
○ 株や金融商品で推し量る相関係数
◇ トレーディングビューで相関係数を見る
○ 相関係数はインジケータCCから
○ tradingviewで相関係数を計算
○ 得られた相関係数の見方
◇ いろんな相関係数を調べてみよう
○ 以外なペアで相関が見つかる可能性も
○ 他のインジケータと合わせて検討しよう
相関係数について知る
統計学でも使われる相関係数とは
相関係数は二つのデータがその名の通りに相関し合っているか否かを示す係数になります。
相関係数を知る上で大切なのが「正の相関」と「負の相関」。
正の相関とは、あるデータの値が高くなると、もう一方のデータの値も高くなる場合を指します。
負の相関とは、あるデータの値が高くなると、もう一方のデータの値が低くなる場合を指します。
ちなみに相関係数は-1から1までの値を取ります。
正の相関が強いほど相関係数は1に近づき、負の相関が強いほど相関係数は-1に近づきます。
相関係数が分かると便利
相関係数が分かると、投資においても役立つことが多々あります。
毎日、経済ニュースを見て投資を継続していると、自身が気にしている銘柄同士が相関しているのか否かについて気になることがあります。
たとえば原油先物が高くなると、原油取扱会社の株価も相関するのだろうか、といった疑問が湧いてくることもあるのかもしれません。
そんな疑問を過去のデータで示してくれるのが相関係数です。
相関係数を算出すると、金融商品のペアにおいてその過去の相関度を明らかにすることができます。
株や金融商品で推し量る相関係数
自身でその都度、相関係数を計算するのはなかなか厄介です。
特に株や金融商品をデータセットとするのなら、営業日を経ることに相関係数は変化していきます。
そんな金融商品のデータで相関係数を簡単に算出するのに便利なのがtradingviewです。
トレーディングビューを用いれば、自身の気になる金融商品のペアについて、その相関係数を数値そして視覚的に確認することができます。
それではサンプルデータを元に、トレーディングビューで実際に相関係数を算出してみましょう。
トレーディングビューで相関係数を見る
相関係数はインジケータCCから
tradingviewで相関係数を確認していくためには、まずペアとなる金融商品のひとつの銘柄を選択し、チャートを表示させておきます。
そしてインジケータを選択します。
次にインジケータを開いたら、【CC】と入力して検索してみましょう。
ちなみにCCとはcorrelation coefficientの略であり、その名の通り相関係数を指します。
次にペアとなる銘柄を選んで、実際の相関係数を算出していきます。
tradingviewで相関係数を計算
インジケータCCを選択すると、下記のような画面が開きます。
このシンボルの追加では、相関係数を知りたい銘柄を入力します。
今回はサンプルとしてNASDAQ指数であるQQQを入力しました。ここまで入力を終えて適用を選択すると下記のように相関係数が表示されます。
赤丸で囲った部分が相関係数を表しています。
それでは実際に相関係数の見方について確認してみましょう。
得られた相関係数の見方
相関係数は下記のように横軸を期間、縦軸を相関係数として表示されています。
ごらんの通り、相関係数は営業日を進むごとに波形の値で変化しながら算出されています。
上記チャートでは10月から翌年1月までの営業期間で、その相関係数は0.75から1.00までの値を取り、正の相関を示しているといえるでしょう。
ちなみに銘柄のデータセットにおいて、負の相関関係がある場合は、縦軸が0から-1の値を取ることがあります。
トレーディングビューなら、こんな感じで簡単に相関係数を算出できます。銘柄分析に役立ててみましょう。
いろんな相関係数を調べてみよう
以外なペアで相関が見つかる可能性も
相関係数は調べて見ると、自身の思いもよらないペアで相関が見つかることもあります。
そういった相関は自身のトレードにヒントを与えてくれると共に、自身が今まで注視できていなかった視点も与えてくれることがあります。
ただし要注意なのが再現性。
相関係数は過去のデータから算出されるので、正の相関があるから今後もペアで上昇し続けるだろうと早合点してはいけません。
相関度もまた常に変化するもの。相関係数もさることながら、銘柄単体の分析もしっかりと進めておきましょう。
他のインジケータと合わせて検討しよう
銘柄単体の分析には様々ななテクニカル分析手法があります。
過去記事では様々なテクニカル分析手法について紹介しています。
【株のオシレーター分析MACDチャート指数計算や使い方とは。】
【株式投資に役立つボリンジャーバンドの見方や使い方を解説します】
【ボリンジャーバンドのチャートパターンについて詳しく解説します】
【株価チャート評価に使われるテクニカル指標RSIを解説します。】
これら銘柄毎のテクニカル分析に加えて、銘柄ペアで相関係数を判断材料として検討してみましょう。